「鮮度」について その2

「縮み」に続いて今回は「半縮み」についてご説明します。

「半縮み」というのはある種の業界用語です。冷凍マグロを扱う業者さん達の間でしか意味が伝わらないと思います。
文字通り「縮み」と「並」の中間グレードの事です。
今のお若い方には通用しないと思いますが、とても「ファジー=あいまい」な表現です。

要は「縮み」とまでは言えないけど、「並」にするのは惜しいというグレードです。

写真のマグロの尾のスライスのように、端っこの方は縮れていますが、全部では有りません。

前回は「縮み」のメリットデメリットをお伝えしましたが、「半縮み」についてはメリットばかりなのです。

①並品と比べて「色もちが良い」
②価格は縮みより「安い」
③解凍して、直ぐに使える(ちぢれが弱い為)
④品質も安定している(シミ・キズ等も少ない)

と良いところばかりです。

唯一のデメリットとしては
①数量が集まりにくい点が挙げられます。
基準自体があいまいですし、漁場や漁獲した船によっても
鮮度にはばらつきがありますので、相対的に数量は限られます。

ちなみに、弊社でも「半縮み」の商品のお取り扱いがございます。
更に言いますと、弊社の「半縮み」は「ガリ=赤身のマグロ」ではなく「脂物の天パ部分」です(天身とも言います)。

一般的に、マグロは大陸棚など「良い餌場」が有るところを泳いでいます。
たらふく餌を食べたマグロは、体の表層部に脂肪を蓄えます。これが「トロ」です。
「トロ」=脂の乗ったマグロは、赤身の部分もうっすらと脂が差して美味いです。
脂が乗るとなかなか芯まで縮まないのか「半縮み」の天パ(赤身部分)が多く取れます。
この赤身を商品化して「半縮みの天身」「半縮みの天身の板取り」に加工して販売しています。
おかげさまで好評いただき、リピート注文の多い商品です。
一度お使いになると、そのコストパフォーマンスの良さが
お分かりいただけると思います。

次回はいよいよ一番大衆的かつ奥の深いグレード「並品」ついてお話します。

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