二人抜いての6位入賞

東京マラソンの最終日、フルマラソン男子で日本代表の大迫傑選手が見事6位入賞!
本当に素晴らしい走りでした。
おめでとうございます!

日本勢で2大会ぶりの入賞とのこと。
近年、マラソン界では高速化が進みアフリカの黒人選手を中心にどんどんハイレベルに。
そんな中、日本人ランナーは中々世界大会で上位に入る事が難しくなって来ています。

今回優勝したケニアのキプチョゲ選手は途中から独走状態でのフィニッシュ。二位に1分以上の差をつけて圧倒的な強さを見せつけました。
レース後半、キプチョゲ選手は確か2回に分けてペースアップしました。
そんな圧倒的な走りに、他の選手はみるみる離されていきました。
大迫選手は二位集団からも離されて、一時は8位まで下がりました。
そこからの頑張りが、本当に凄かった。
集団から脱落してきたランナーを、一人また一人と抜き返したのです。
二人抜いて6位となり、その後も前しか向かずに懸命に二位集団を追います。
その差は約15秒。なかなかそれが縮まらない。
最後はメダル争いで集団のペースが上がり、その差は約18秒へと広がりそのままフィニッシュを迎えました。
でも後半の大迫選手の走りは、常に前だけを向いて力の限り突き進んでいく本当に誇らしいものでした。
メダルには届きませんでしたが、あの過酷な環境の下外国人選手が熾烈な争いを繰り広げるレース後半に、8位から二人抜いての6位入賞とは、本当に凄い!

実は店長も、にわかランナーの端くれです。
(過去10回程市民マラソンのフルを完走しましたが、
記録は最高でも4時間半。サブフォーには程遠いレベルです。)
そんな私でも、8月がフルマラソンに適さない事位分かります。
スタート時点の気温は27度、湿度80%。
正直、マラソンはこんな気温と湿度で普通に走れる競技ではありません。
レース当日の朝、ほぼ同じ気温の中、私も1時間走りましたが静岡も台風の余波でとても蒸し暑く、すぐに汗だくになりました。

参加106人中、途中危険したランナーはなんと30人。
高温多湿な日本の夏にフルマラソンを行う事が正しいのか、あらためて検証が必要だと思います。
外国人選手はコロナ禍のせいで日本への入国が直前となり、日本の気候に体を馴染ませることが出来なかったそうです。
しかしもう一人の日本代表、服部勇馬選手もなんとか完走したもののレース後動けなくなり車椅子で運ばれました。
深部体温が40度以上有り、完全に熱中症状態だったそうです。
日本でしっかりとトレーニングを積んだ選手が熱中症になる位、危険な環境だったという事だと思います。
そういえば服部選手は、レース中何度も氷を両手に掴み、体を冷やしながら走っていました。
アフリカの有名選手も、途中ふらふらになりながら棄権していきました。
マラソンはオリンピックの目玉ですが、マラソンが普通に完走すら出来ない環境でオリンピックを行うのはやはり季節的に無理なのではないでしょうか?
何はともあれ、大きな事故等もなく無事に東京オリンピックが開催出来て本当に良かった。
そう思います。