コロナ禍での勝ち組

8月13日付け日経新聞の記事によりますと、「日本マクドナルドホールディングスは2021年12月の連結営業利益が前期比9%増の340億円になりそうだと発表した」との事です。
2期連続の最高益を見込んでいた従来予想をさらに20億円上方修正したとの事です。

まさにコロナ禍での勝ち組です。
「ドライブスルーや宅配に対応する店舗を増やし
新型コロナ禍での巣ごもり需要を効率よく取り込み
高単価戦略やデジタル対応による効率化も進み
店舗当たりの稼ぐ力が上昇している」
ここまでは記事の引用ですが、おっしゃる事は良く分かります。

会社の直ぐ近くにマクドナルドの店舗が有ります。
昨年建て替えに入り、この春にリニューアルオープンしました。
記事の通り、ドライブスルーを拡充しました。
何と申し込みレーンが二列(!)あるのです。
もちろん受け取り窓口も二つあります。
大きな交差点の信号前にある店舗なので、以前からよく渋滞する箇所でした。
今回の改装で敷地の一番奥に店舗を移動し、ドライブスルー待ちの車両を駐車場内に引き込むことで極力道路渋滞を避ける工夫をされています。

その他駐車場で商品を引き取れる「パーク&ゴー」や「マックデリバリー」というアプリまで。
ウーバーイーツや出前館と提携を進めて、宅配対応が出来る店舗も増えているそうです。
まさに全方向で攻めている感じです。
店舗内に入っても、大きく「配達員募集中」という広告が大型液晶ディスプレイに表示されます。
注文レジ奥のメニュー表も全て大型液晶ディスプレイ。
時間によって表示内容が変わり、おすすめメニューの宣伝も入ります。

注文の仕方も様々あります。
スマホの専用アプリを使って事前にオーダーすれば、お店でレジに並ぶ必要がありません。
お店の商品受け取りカウンターを観察していると、
①通常のレジに並び注文した商品
②スマホアプリで注文した商品
③パーク&ゴーで引き取り用の商品
どんどん出来てきた商品を、店員さんが慣れた手つきで様々なところへ運んでいきます。
客席だったり、駐車場だったりします。

様々なお客様のニーズを吸い上げて、販売し売上に繋げていく。
コロナ禍という困難の中で、決して諦めず、形をかえながら商売を続けていく。
弊社とは比べ物にならない規模の大企業ですが、その姿勢から学ぶところばかりです。

マクドナルドさんは施設やシステム面での充実だけでなく、そこで働く「人」も素晴らしい方が多いです。
若い方も非常に応対が丁寧で、とても礼儀正しいです。

私が密かに注目しているのが、その店舗のレジにいつもいらっしゃる、失礼ですがかなりご年配の女性従業員の方です。
若い方と同じように、様々な難しいオーダーを難なくさらりとこなされています。
ファーストフード店で注文される方はよくご存知でしょうが、様々なセットがあり、選択するアイテムが非常に多いです。
ましてや、モバイルオーダーやそこにクーポン利用も重なります。
クーポンも、写真のような折り込みのチラシもあればスマホのメール版もあります。
私のようなおっさんは、もう何が何だかよく分からず結局昔からの定番のビックマックセットにしてしまうのです。
その従業員の方は、私より年齢が上なのは確かだと思います。
そんなご年配の方が、他の孫のような年代の若い従業員さん達ときびきびとお仕事をされている。
見ていてとても気持ち良いお店なのです。

そんな今絶好調のマクドナルドさんでも、数年前は「中国の工場でのチキンナゲットの生産現場での不届な動画」等で非常に苦しい時期がありました。
そこからのこの回復。さらにコロナ禍の中で。
本気でやり直したからこそ、実現できたこの復活劇。
勉強になるところが、非常に多いです。