“easy come, easy go”

先日受けたヨガのレッスン後、
お世話になっているヨガの先生から
とても嬉しいコメントを頂きました。
「今日のレッスンでは、
ずいぶん柔らかくなったな〜と感じました。
一気に変わると一気に戻りますが、
少しずつの変化は積み上げの力となるので
簡単には戻らなくなりますね。」
なんとも嬉しいお言葉でした。

私がヨガを始めたきっかけは、
6年程前のフルマラソンで膝を痛めた事でした。
左膝の内側の半月板を損傷し、
MRIを撮るとぱっくり横半分に割れていました。
健康の為に始めたランニングがだんだん面白くなり、
ハーフからフルマラソンへ挑戦。
フルを10回走ったところでの、強烈な膝の痛みでした。

ランニング以外にも、体を整える事は出来ないか?
先にヨガを始めていた妻の勧めで、
同じヨガスタジオに通うことにしました。
すろとだんだんとヨガに惹かれ始めて、
やめることなく現在まで続けています。
スタジオでのレッスンは毎週日曜日に週一回ですが、
風呂上がりに家でほぼ毎日、基本の
「太陽礼拝」という一連のポーズを
やるのが日課となっています。
(写真は、自宅で使用しているヨガマットです。
長さ180cm幅61cmの限られた空間ですが、
どんな難しいポーズを取ろうとも、
このマット一枚の中でほぼほぼ完結するのが、
ヨガのすごいところです。)

体の硬い男、特におっさんの私にとって
あらゆるヨガのポーズがきついのは確かです。
一般的に見ると、やはり女性のほうが体に柔軟性が有ります。
またよがのポーズには逆立ち(ヘッドスタンド、ハンドスタンド)や
ブリッジ等、私が子供の頃から苦手なものも多々あります。

何故そんな体の硬い男の私が、ヨガを続けていられるのか?
①少しずつですが「進歩」が感じられるところ
②日常の雑事と離れて「静かな心」でいられるところ
ではないかと思っています。
奇しくも、ランニングについても以前から同じ事を感じていました。

ヨガの先生のコメントは、その日のレッスンのテーマポーズ
「ハヌマーン」についてでした。
足を前後開脚するポーズで、男性にはかなり厳しいポーズです。
ランニングをする人は、前ももの筋肉が発達しているので特にきついです。
それでも、先生の指導の通りに様々なポーズを練習していくと
少しずつではありますが、確実に足が開いてきます。
全く進歩していないと感じる日も有りますし、
少しは進歩したかなと感じる日もあります。
その日はたまたま、自分でもはっきりと進歩が感じられる日でした。
そんな中で頂戴した前述のコメントは、苦しいレッスンが続いた後だけに
とても嬉しいものでした。

仕事の話に戻りますと、冷凍マグロのセリも最初は何が何だか
全く分かりませんでした。
このマグロとあのマグロは、何故こんなに値段が違うのか?
同じように見えるマグロなのに、思ってもみないくらい価格に差が付く。
どの魚も同じように脂が乗っている蓄養マグロと違い、
天然のマグロは(脂・鮮度・色目)と3つの尺度が有ります。
産地や釣れた時期によって、一本一本品質が異なります。
買う側にも様々な用途や思惑が有りますし、好みも千差万別です。
曜日によっても、値段の出方が全く違います。
(セリにはあともう一つ「運」もあると思います。)
一度や二度では分からない事でも、毎日続けていけば
どこかでストンと分かり始める時が来ます。
時間はかかりますが、とにかく沢山のマグロを見て
一つ一つ勉強していくしかありません。

簡単に手に入るものは、失うこともまたたやすい。
ランニングやヨガで得たものは、私にとってとても貴重なものです。
苦労して手にしたものだからこそ、ちょっとやそっとの事では揺らがない。
仕事の上でも、同じ事だと思います。

今耳にしたところによりますと、
どうやら静岡県が緊急事態宣言の申請を国に出したとの事。
今後ますます飲食店業界を取り巻く環境は厳しくなるばかりです。
そんな中でも強い心を持って、自分の仕事に励みます。