一回目のワクチン接種

静岡市では開始当初の予約システムの問題等もあり、新型コロナワクチン接種が遅れていました。
その後高齢者の方々から徐々に接種が進み、いよいよ50代の私にも順番が回ってきました。

予約開始日の開始時刻とほぼ同時に、会社のパソコンから予約専用サイトにログインし、運良く自宅のすぐそばの開業医での接種予約が出来ました。

昨日無事一回目の接種完了。
接種後に15分程経過を見て、問題無さそうなので帰宅しました。
発熱した時にと服用する解熱薬もいただきました。
一晩明けてみると、発熱や頭痛はありませんがやはり注射した左腕がかなり痛いです。
毎年打つインフルエンザワクチンの時と同様の痛みだと思います。
病院のスタッフの方々は一連の作業にとても慣れており、
スムーズにワクチン接種一回目を終えることが出来ました。

さてここからは、別の方の一例です。
今回の新型コロナワクチン接種に関する、様々な問題が浮き彫りになる事例でしたのでここで取り上げさせて頂きたいと思います。
(プライバシー保護の面から、個人情報は極力省きます)

ある60代の男性がワクチン接種予約をしました。
何度か自宅から電話で申し込もうと試みましたが、なかなかつながりません。
その方は自宅にパソコン等をお持ちでないので、勤め先のパソコンから予約を他の方にしてもらいました。
接種場所については、集団接種会場か又は開業医(かかりつけ医も含む)のどちらかを選択するのですが、その方は集団接種会場が希望でしたので自宅から一番近い会場を選択。
空いている日時を選択し、無事に予約が完了しました。

その後、予約された日時に集団接種会場に出向くと
受付で「障害福祉サービス利用の証明書を見せて下さい」
と言われたそうです。
「持っていません」と答えると、
「この会場は障害福祉サービス等利用者限定の接種会場なので、対象者以外の方は接種出来ません」との事。
少し待ってみましたが、なんの進展もない為、仕方なくその場を後にしたとの事です。

以下、現状を調べて整理してみました。

1.本人宛に郵送で届いたワクチン接種券に同封されていた2021年6月15日時点の「ワクチン接種会場リスト」では、「集団接種会場は水木土日限定」との記載のみだった。

2.現在の静岡市のワクチン接種予約サイトを確認すると2021年8月10日時点の「ワクチン接種会場リスト」では、「集団接種会場」の説明に「障害福祉サービス等利用者限定」と追加の記述有り。

3.同予約サイトのトップページに
(8月16日付け【必ずお読みください】重要なお知らせ)
集団接種会場の中に「障害福祉サービス等利用者限定」
となる会場が有り、対象者以外は接種出来ません。
との説明が有り。

4.同予約サイトの個人のアカウントにログインするとトップページに7月31日付けの情報として3と同様の注意書きが有り。

1~4の内容を鑑みますと、6月~7月のどこかで集団接種会場の設定変更が行われたことが分かります。
変更後にアナウンスは何度も行われていたようなので8月上旬にネット予約した今回の場合は、「予約した側の確認ミスだ」という事になります。

確かに注意事項を良く確認しないで予約した側に、ある一定の落ち度は有ると思います。
しかし、途中ではじかれる事なくそのまま予約出来てしまったのも事実なのです。
その後の対応にはどうしてもいくつか疑問点が生じてしまいます。

A.
何度もアナウンスしているという事から鑑みると、接種会場に来ては見たものの、今回と同様に接種出来なかった方が他にも居たのではないか?

B.
誰が集団接種会場での接種を申し込んでいるかは市のほうで確認出来る筈。同じような間違いを避けるべく、何故事前に連絡して「その会場の接種対象者かどうか」確認しなかったのか?

C.
対象者以外は予約出来ないように、予約サイトの設定を何故変更しないのか?

D.
間違った予約だとは言え、わざわざ会場まで足を運んでくれた方に次の予約の案内も何もせず、そのまま帰すのはあまりに血の通っていない対応なのではないか?

E.
そもそも何故せっかく有るマイナンバー制度を活用しないのか?
ワクチン接種したかどうかなんて、マイナンバーを使えば
直ぐに分かるはず。予約もマイナンバーでやれば済むのに
わざわざ接種券番号を個人に振っている始末。
これでは、余計な仕事を増やしているに過ぎないと何故気づかないのか?

アメリカでは、銀行口座を開設するにもIDナンバーが必要だと聞きます。
コロナ禍で、日本の行政や社会保障制度の無駄やほころびが多々見受けられます。
現行制度の様々な矛盾や無駄を今一度検討し、少しずつでも改善していく。
そんなチャンスでもあると思います。
色々と考えさせられる、一回目の新型コロナワクチン接種でした。