秋の味覚

秋の味覚の代表格といえばやっぱり「松茸」ですよね。
先日、長野に住む知り合いから地場の松茸が届いたので
有難く美味しく頂きました。
松茸ご飯と、ホイル焼きにしました。

値札を貼ったまま送ってくるのが彼女らしいというか、おおらかというか。
国産の松茸と言えば高級品だと思いますが、これで二千円ちょっとですから思ったほど高くないのかなと思います。
調べてみたら、長野県は松茸の名産地の一つとのこと。
素人が松茸を採るのは非常に難しいそうで、たけのこのように地面(里山の表面部分)から少しだけ頭を出したところを採らないとダメなようです。
ニョキっと頭を出してしまった状態では、もう食べごろを過ぎているそうです。

日本人はなんと縄文時代から松茸を食していたそうで、平安時代〜江戸時代にかけて様々な文献に登場します。
昭和初期までは大量に採れたので、なんと東海道線には松茸を運ぶ専用の列車が毎日走っていたそうです。

まさに庶民の味覚だった松茸ですが、松茸の生育には、有る程度表面の乾いた松林が適しており、燃料として里山の薪や落ち葉等を人間が拾わなくなった為、じめじめした里山表面が増えて生育面積が減り、収穫量も激減したとのことです。

現代の松茸が高級なのは、他のキノコ類と違い人口栽培が行われていないからです。
その理由としては、他の品種と違い、菌の生育速度が極端に遅いとの事。
また各菌株毎に個体差があり、生育が安定しないようです。
これまでも様々な人口栽培の取り組みが行われたようですが、未だ流通していないところから鑑みるに栽培が上手くいかないということなのでしょう。

「香り松茸、味しめじ」と言われるように正直言って食べてめちゃくちゃ美味しいかというと他の人口栽培のキノコの方が様々な料理向けに用途も広く食味も勝るものが多いと思います。
それでも未だ「天然物」しか存在しない為、その価値が国産品でも保たれています。

弊社の取り扱う冷凍マグロも基本的に「天然物」です。
マグロの人口栽培とも言える「蓄養物」が数多く出回る現在、かえって「天然物」の良さが見直されて来ていると感じます。
「松茸もマグロもやっぱり天然物に限るね!」と言われるように、その良さをもっと発信していきます。