一病息災

無病息災を一文字変えて、一病息災という言葉があります。
人間誰しも長く生きていれば、病気と無関係ではいられません。
むしろ持病の一つでもあったほうが、より健康に気を付ける事に繋がり、結果的に健康寿命が伸びるのではないかそういう捉え方だと思います。

一般論や人様の事は例にしたくないので、自分の事を書こうと思います。

私の一病は糖尿病です。
今から18年前の2003年の9月、33歳の時に発症しました。
その当時は父親の危篤と仕事のストレスが重なり、体調不良となっていました。
薬局で検査キットを購入し、試すと反応が強く有り。
専門医に行くと、すぐに入院して治療を勧められました。
仕事をやらなければ住宅ローンが払えないので、入院せずに通院治療を選びました。

治療といっても、通院は3ヶ月に一回だけ。
主にカウンセリングによる食事内容改善と運動です。
ピーク時の体重は92kg、その当時は80kg台でした。
食事内容を事細かく記入して栄養指導を受けました。
とにかく野菜中心に変えて、ご飯を減らしゆっくり食べる。
運動は少しづつ歩く事を始め、やがてそれがランニングへ。
最終的にはフルマラソンに10回出場する事が出来ましたが、膝を痛めてしまい、現在は10km走るのがやっとです。
現在の身長体重は175cm/72〜3kg。
正直もう少し痩せたいところですが毎年の健康診断では、血糖値も含めて今のところもう何年も正常値です。

糖尿病は遺伝の要素が強く、私の両親も共に糖尿病でした。
当時先生から言われて一番ショックだったのは
「糖尿病は体質ですから、一生治りません」
というお言葉でした。
まだ33歳の若造には、きつい一言でした。

今から思えば、その一言のおかげで今の自分が有るのだと思います。

糖尿病はどこも痛くないのが、一番の問題です。
痛くなければ、少々数値が悪くても見て見ぬふりをしてしまいがちです。
その状態を何年も繰り返していくと様々なところに合併症の症状が出てきます。
そうなった時には、もう手遅れです。
父は酒は飲みませんでしたがヘビースモーカーでした。
晩年は入院しがちで、最後は壊疽で足を切断しました。
その姿を目の当たりにしてきて、ありきたりな表現でお恥ずかしいのですがやはりあらためて健康の大切さを痛感しました。

通院が通院が辛い事が何度も有りました。
血液検査をして、検査結果を元に翌日に診断というパターンです。
その診断での主治医の一言一言が、とても厳しいもので辛かったのです。
通院当初、頑張って気をつけて生活していてもなかなか数値が良くない時も有りましたので。
今では数値はとても安定しています。

その後、先生ご自身も同じ病気である事を知りました。
それゆえの、私へのお言葉だったのですね。

どなた様も様々なご病気と向き合っておられると思います。
「一病息災」
この言葉を胸に、楽しく充実した毎日を過ごしていきたい、心からそう思います。