マグロのサク取り

写真は天然本鮪をサク取りしたものです。
マグロは成長すると優に100kgを超す魚です。
そのままではさすがに大きすぎるので、有る程度調理しやすい大きさにまで小さくカットしていきます。
「サク取り」もそのカット方法の一つです。

写真のマグロの下側面が外皮の部分です。
マグロは皮に近い部分に脂が乗ります。
外側から大体厚さ5cm位でカワラ状に切ると
外側→脂身の部分(カワラ状)
内側→赤身の部分  
(天パまたは天身と呼ばれ、筋の無い上質な赤身です)
の二つに分かれます。
写真のマグロは、内側の天パを外した状態のものです。

この外側のカワラの部分を大体厚さ2.5cmで切っていくとこのような「サク」になります。

丸い魚体を四角く切る為、少しずつ向きを変えて上手く筋目を切るようにサク取りします。
写真の右から1,2,3枚目のサクまではほぼ同じ形です。
次の4枚目のサクは台形の形になっています。
この部分から魚体が丸くなっている為、その丸みに合わせて切っているのです。
次の5枚目はまた整った形に。
5枚目と6枚目の間に大スジが有り、そのスジ部分は薄く一枚切って外しています。
最後の6枚目は大スジの外側部分です。

このようにサク取りをすることで、カワラ一枚を全部解凍するのではなく必要に応じてサクを一枚ずつ解凍することが出来ます。
生マグロでも基本的に切り方は同じです。
冷凍マグロの良さは、必要な時に必要な分だけ解凍することが出来ること。
ロスなく、良い状態で常に販売出来ます。
いつ食べても同じ美味しさが味わえます。

しかしそれは−50℃以下の超低温冷凍庫に保管していた状態の事です。
−10℃位の家庭用の冷凍庫での保管では乾燥と変色が進みます。
ご家庭で冷凍マグロを召し上がる場合は到着後一週間以内には食べ切ることをお勧めします。