元旦の富士山

今日の写真は、静岡市側から見た元旦の富士山です。
日本海側の地方は大雪で大変とのこと。
太平洋側の静岡市は晴天ですが、とても冷える元旦でした。
雪が積もることなどほとんどなしの静岡市ですが、
「暖房が入っていないから雪国より部屋の中が寒い」と言われる事があります。
確かにもっと寒い地方ですと、床暖房完備など一日中暖房は欠かせないでしょう。
北海道出身の方から「静岡は冬あたたかいと聞いていたのに騙された」と言われたことも。
雪の降らない静岡でも、冬はやっぱりそれなりに寒いのです。

さて、マグロの話にしましょう。
日本近海は、マグロの王様「本鮪」(別名:クロマグロ)の世界有数の漁場のうちの一つです。
日本海側に産卵場所が有るそうで、海流にのって太平洋を回遊している本鮪の群れに
出会う確率も高いのが、私たちの住む日本の近海でのマグロ漁なのです。

日本近海が何故良い漁場かと言いますと、下記の二点があげられます。
①海流
寒流と暖流がぶつかる潮目には、餌となるプランクトンが豊富なので、魚が多く集まる
②大陸棚
水深200m程の浅い海底が広がり、太陽光が届きやすくプランクトンや海藻が良く育つ為
これまた多くの魚が集まります。
これらの魚を食べる為、マグロも海遊してくるという訳です。

おりしも1月5日の初セリに向けて、近海延縄マグロ漁の漁師さん達は
一攫千金を夢見て漁に出られている事でしょう。
近年は物珍しさからテレビ等のマスコミが騒ぎ立て、まぐろの初セリが
一躍注目の的となりました。
初セリはご祝儀相場と言われ、高値が付くことから
話題作りにピッタリなのでしょう。
年明けに景気良くパァッと高値が出れば、絵になりますからね。
でもそんなものは一瞬で終わりです。

私たち(生鮮、冷凍を問わず)マグロ業者は、
マグロを販売することを生業としています。
マスコミなどの一瞬のまやかしに決して踊らされることなく、
一年を通じて美味しいマグロをお客様にお届けすることが
一番大切だと考えます。

何かに持ち上げられた時こそ気を付ける。
まあ私などは持ち上げられた事は全く有りませんが、
「事故はうまく難を逃れたその後に起きやすい」とも聞きます。
日々の相場に踊らされず、また一喜一憂することなく
コツコツと自分のやるべき事をやる。

今年も基本に忠実に。
どっしりと構えた、雪化粧の富士山の雄大さに見惚れながら
そんな事を思った元旦の朝でした。