在庫バランス

写真はメバチマグロの「天パ(天身)」です。
この商品はメバチマグロの脂物を
「カワラ取り」加工した時に出来ます。
脂の乗ったメバチマグロの赤身部分ですので、
味はとても良いです。
鮮度も縮みやや縮みの物ばかりですので、
身の質も良く、主に業務筋で人気の商品です。

ここのところ、この天身の動きがとても良いので
殆ど在庫が貯まらず加工した先から直ぐに売れてしまう
そんな状態がここ一か月程続いています。

脂物の商品の販売で一番難しいのが
「在庫バランス」です。
赤身の原魚でしたら、本製品とその他の派生品の
在庫バランスだけ考えていれば良いのです。
脂物の原魚からの加工品では
本製品(脂カワラ、トロサク等)と
副産物(赤身の部分=天パ、天身)、
その他の派生品等、それら全てを
バランスを取りながら販売しなければならないのです。

大抵の場合、本製品と副産物の販売先は異なりますので
如何にバランス良く販売するかが重要になってきます。
とはいうものの、そんなに上手くはいかないのも
これまた現実です。
脂物の場合は、脂の本製品が売りたいから
仕入加工販売しているわけです。
おのずと本製品の販売に注力して
副産物の販売は後回しになりがちです。
でも副産物が貯まる一方だと次の仕入加工が
やりにくくなります。

実際のところ、この2年以上続くコロナ禍で
一番動きが鈍くなったのがこの副産物の「天身」でした。
業務筋の販売が止まったのがその原因です。
その天身がどんどん売れてゆく。
「まん防」延長の中、少しずつではありますが
景気の回復を実感出来る売れ行きです。

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