今回の写真は、セリ場で仕入れた
メバチマグロの尾とスライスです。
見ての通り、キズの部分が有ります。
こういうマグロは、仲卸さんや魚屋さんは嫌がります。
キズがどこまで入っているか分かりませんし、
捨てる部分が多ければ値段にも跳ね返るからです。

ところが、こういうマグロを好んで仕入れている
そんな会社が有るんですね。
はい、もちろん弊社でございます！
冗談はさておき、なぜキズ物を仕入れるのか？
その答えは、これまでの原魚加工実績から
尾のキズはあまり問題ないと感じているからです。

仲卸さんが魚屋さんに冷凍マグロを販売する時は、
基本的に「丸魚」単位です。
一本丸ごとという事ですね。
ただそのままではやりずらいので、
頭を落として「節」「コロ」の状態にまでしてから
渡します。尾にキズが有ると
それだけで「良くないマグロ」と思われてしまいます。
ですから出来るだけ見えている範囲でキズの無いマグロを
選ばれる事が大半だと思います。

弊社の場合は基本的に加工をして販売しますので、
必ず「シミ・キズ」があるものとして考えています。
例えば同じ脂のレベルのマグロが二本有った場合、
キズが有ると無いでは値段も異なりますし
ライバルの多い少ないでセリ落とす確率も変わります。
良いマグロはみなさん欲しいですから、
確実かつ出来るだけ安く仕入る為には
「尾のキズ」が有る方を選ぶという訳です。

特に鮮度の良いマグロは、尾のキズはあまり
中までシミが入っていない事の方が多いです。
元から尾の部分はスジが強くて敬遠されます。
元々本製品には入りませんので、
本製品の出来上がり数量にはさほど影響がないのです。

それでもやっぱりキズがあるマグロを仕入れるのは
とても勇気がいります。
少しでも安く仕入れる事が出来れば、
何とか納得出来そうです。
そんな事を考えながら、毎日悩む仕入れ担当者なのです。

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