高値のお盆商戦

写真は7月21日の静岡市場の風景です。
二社で120本の上場本数でした。
海の日に絡んだ三連休も終わり、
いよいよ旧盆商戦に向かって
市場の冷凍マグロのセリも活況になってきました。

こういう時に人気のマグロは?
やはり脂・色・鮮度の三拍子揃った、
誰が見ても良いマグロに人気が集中します。
こうなると欲しい方が多くなり、
自然とセリもヒートアップしてきます。
キロ1,500円→1,600円→1,700円というふうに
値段がどんどん上がっていくのです。
今日どうしてもそのマグロが欲しい方は、
少々高くても買うしかない。
という感じでセリ値が吊り上がっていきます。
荷主(出荷者)からすれば大歓迎です。

とここまで書いたところで、
ふと気づきました。
「これって、普通のお盆商戦じゃん!」
そう、良いマグロをみなさんが競って買いに走る。
セリ=オークションの醍醐味ですよね。
二年以上もの時を経て、
遂に冷凍マグロ市場は元の活況さを取り戻しました。
非常に感慨深いものがあります。

最初に安倍元総理が緊急事態宣言を出した時、
セリ場はまさしく凍りつきました。
良いマグロが並んでいるのに、
だれも手を上げないのです。
まさに今みなさんが競り合っている、
上物クラスのマグロですらです。
セリ人の方の「どうして良いか分からない」
という表情を今でも覚えています。
弊社も全く注文が入らなくなり、
マグロを買うどころではない状態に。

それでも野生のカンで「これは買いだ」とは思いました。
自分の持つ相場感より、正直言って
キロ数百円位安くなっていたんです。
その時に仕入れたマグロは、
今では大きく値を戻しています。
もっと買ってもよかったかもとも思いますが、
まあそれは後から思う事。
当時は「割安と思ったら、買えるだけ買う」
というスタンスでした。

打って変わり現在は全く買えません。
でもその「買えない」という事すら
今は喜ばしいと思えます。
足元では「コロナの新種の感染が東京で三万人等」と
またメディアが騒いでいるようです。
ウイルスは常に変異するもの。
変異する度に弱毒化する。
重症者の数こそ大切なのに、そこは無視。
同じ過ちを繰り返さぬように、
感染予防に気を配りながら、
強い経済を目指したいものです。

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