2022年夏 雑感

この夏はいくつもの嬉しい出会いが
あります。もちろん商売の上です。

まずは商品のお問合せ等を、
ネットショップ経由で
頂くことが増えて来ました。
昨今の冷凍マグロの高騰により、
品質と価格の折り合いが付かない場面が
発生してきているようなのです。

私も市場で仕入を日々している以上、
「相場なり」でマグロを買いたいとは思います。
ただある程度自分の中で
「この質のマグロならここまで」
と線を引いて仕入るようにしています。
それにはやはり「売れる相場」という物を
常に感じているからです。

仕入価格の上昇は、冷凍マグロ全体の流れなので
私個人では全くどうしようも有りません。
沖の不漁だけが問題で有れば、
漁獲量が回復すれば価格も落ち着くでしょう。
しかし今回は世界的な政情不安や
それらに端を発した燃料価格の高騰。
更に円安も影響して、近年にない原魚相場です。

買付でお世話になっている仲買さんと
世間話をしたのですが、市場の各仲買さんも
今回の冷凍マグロの高騰には困り果てているとの事。
「値段が上がったなりに販売すればよい」
「仕入価格を販売価格に転嫁するのが当たり前」
おっしゃる通りなのですが、限度があります。

現在の冷凍マグロのセリのスソ物の価格は
キロ1,100円。一番安かった頃のほぼ倍です。
マグロの可食部分の割合をざっくり「約半分」
としますと、原価が倍になったという事は
①(マグロの原価をキロ100円とした場合)
100÷0.5=キロ200円(可食部分の原価)
②(マグロの原価をキロ200円とした場合)
200÷0.5=キロ400円(同上)
原魚価格が倍になると、
可食部分の原価は何と4倍になってしまうのです。

でもいくら何でも、ここ数年の間で
マグロのスーパー等の店頭価格が4倍になったとは
絶対にないはずです。
ではどうやっているのか?
おそらく中間業者が少しずつ利益の取り分を
減らしているのだと思われます。

残念な事に、今年に入ってから
冷凍マグロの加工業者の倒産が相次いでいます。
弊社や私個人でもお付き合いの有った、
業界の大先輩の会社がそれも立て続けにです。
新たにスポンサーが見つかったり、
そのまま手仕舞いされたりとそれぞれです。
いずれにせよ、コロナ禍による業績不振と
原魚仕入れ相場の高騰によるダブルパンンチが
関係しているのは明らかです。

ではいかにこの苦難を乗り切っていくのか?
カンタンな答えなど有りません。
ただ、規模は大きくなくとも
中間マージンを出来るだけ省いたBtoB(C)
の商売をひとつひとつ増やしていく事が
売上と利益の下支えになっていく事は
間違いないはずです。

たった1ケース。
されど1ケース。
最初の一つが無ければ、なにも始まりません。
大きな夢や絵を描くのではなく、一つずつ確かな売りを増やす。
ネットショップは「新たな出会いの場」にもなるのです。
そんな当たり前の事に、あらためて気付かされた
2022年の夏です。

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