トロと赤身の価格差

マグロの「トロ」と「赤身」の価格差が
どんどん無くなってきています。
と聞いたらびっくりしませんか?

マグロの価格が一番分かり易いのが、
最大手回転寿司チェーンの価格設定です。

以下、スシローさんのホームページより抜粋です。
スシローのメニュー | 回転寿司 スシロー (akindo-sushiro.co.jp)
マグロの赤身 二カン一皿 100円
マグロ大トロ(特ネタ)一カン一皿 300円
マグロ中トロ(季節メニュー)一カン一皿 100円

赤身と中トロが同じ値段ですが、
数量は中トロが半分ですから価格は倍ですね。
10月からは、この最安値の赤身の値段が
上がるという事になっているそうです。

その理由はもちろん仕入値の高騰が
最大の要因だと思います。
冷凍マグロの原魚相場は、
この二年余りでかなり高騰しています。
私が日々通っている静岡市場でも、
メバチマグロ40kg上(カミ)の
セリのスソ値(最安値)は
現在(キロ当たり)1,100円です。
(以下、単価は全てキロ当たり)
コロナ渦に入った直後は650円位。
それ以前でも大抵年末などでも
800円位が相場でした。

800円の頃からすると約1.4倍。
650円の頃からすると約1.7倍。
二倍とまでは行かずとも、かなりの値上がりです。
私ももう15年以上セリ場に通っていますが、
ここまでスソ値が高いのは経験が有りません。
弊社では現在は殆どスソ物は仕入れていない為、
それ以上の価格帯の原魚から加工して
製品を作り販売しています。
もちろんこれまで経験したことの無い
価格帯の設定での販売となります。

赤身の価格が上がった分だけ、
脂物の価格も上がったかというと
そこまでは値上がりしていません。
逆に上下の価格差があまりなくなってきた
というのが、偽らざる感想です。
原魚で㌔数百円の差であれば、
製品にした時にその倍は差が出ます。
しかし安い魚の方がシミやキズも有る為、
結構高い物になってしまう事が大半です。
逆に鮮度の良い物や上物のほうが、
処理が良い分キズ等も少なくて
相対的に本製品の歩留まりが良くなります。
下物の値段が上がり、上物はそれ程でもない。
つまり赤身とトロの価格差は、
実は以前よりずっと狭まっています。

マグロ屋としてズバリ狙い目は
「メバチマグロ」の中トロです。
「蓄養本鮪」「蓄養南鮪」はどんどん値上がりしています。
「天然本鮪」ははなから希少価値で高値安定。
比較的入荷が潤沢で、割安感のあった「天然南鮪」は
末端での差別化した販売が定着。
逆に人気が集中して値上がりしています。

赤身をおろそかにするのではけっしてありません。
しかし、この状況は今後もしばらく続くと
予想されます。
ぜひ「中トロ」の販売にもチャレンジして頂きたい。
メーカーとしてはこれからも
お客様におススメしていきたいと思います。

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