弊社も加盟している清水法人会の会合の
協賛講演で、工学博士の武田邦彦教授が
講師でお見えになるという事。
事前予約して、楽しみにしていました。
11月30日、月末の水曜日の午後
毎週恒例のマグロの原魚加工を終え、
お着替えして会場に向かいました。

スーツ姿の方ばかりで気後れしましたが、
せっかくの機会ですから前の方の席に座り
先生をお出迎えしました。
拍手の中登場された先生は、
想像したより小柄。でも話が始まると
いつもの調子で軽快に分かりやすく
コロナウイルスやLGBT、脱炭素やSDGs等に
鋭く切り込んで下さいました。

私たちに身近な健康のついてのお話では、
「血圧の数値について」がなるほどと納得。
人間、年を取れば血管が硬くなるのは当たり前。
硬くなった血管に血液を送り込む訳ですから、
圧をより強くしなければ送れません。
年齢と共に高血圧になるのは仕方がない
との話は、まさにガッテンでした。
あまり数値を気にしすぎるのはどうか？とのご指摘。

マグロ屋の端くれとして一番心に響いたのは、
以前も聞いたことのある事例ですが、
「鮭の一生」についての部分です。

鮭は生まれ故郷の川を上り、メスが川底を綺麗にして
そこに卵を産む。その上にオスが精子をかけて
受精が起きる。その後、そのままオスもメスも
死んでいく。その生涯でたった一度だけの産卵そして受精。
そして自分の体が腐ってプランクトンになる頃に
仔魚から稚魚にまで成長。
自分の親の死骸とも言えるプランクトンを食べて成長していく。
つまり親は自分の体を自分の子供達の餌にする為、
産卵後にそこで死んでいくというのです。

人間も同じで、他人に必要とされている内は
生きていける。誰からも相手にされない事、
必要とされない事は死んでいるのと同じ。

いろいろと興味深いお話が続いたので
うまく纏めきれませんが、
とにかく他人の為に何かする事で
人間は生きている価値を感じるとの事。
特に日本人はその傾向が強いそうです。
武田先生のお話は、いつも感動と愛があります。
出かけて行って良かったです。

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