コツコツ仕入れる

年明けから、同じ業界の様々な方と
ご挨拶を兼ねて情報交換を行っています。
そんな中で考えさせられるのが、
「冷凍マグロの一船買い」の今後の行方です。

「一船買い」とはその名の通り、
冷凍延縄漁船が一回の航海で漁獲した
その全ての魚をまとめて仕入れるという方法です。
数百トンに及ぶ数量をまとめて購入する訳ですから、
数億円単位になる事もあります。
いきおい資金力の有る会社に限られますし、
どの会社でも簡単にやれるというものでは有りません。
東京の荷受会社が仲介する場合も有りますし、
現在「冷凍マグロの一船買い」を行っているのは、
全部で10社位でしょうか?
事業から撤退する会社も出て来て、
現在ではほぼ寡占状態にあるとも言えます。

それとは別に日本船の
「入札」という仕入れ方法も有ります。
こちらは事前に漁獲明細を元にして、
各社が欲しい魚種・サイズを選んで入札。
一番高い価格を付けた業者が仕入れる仕組みです。

「一船買い」ではまとめて仕入れる分、
値段が安くなるというメリットがあります。
ただ仕入れた様々なマグロ等を各サイズ、
都度全て売り切るのは、様々な販売先がなければ大変です。
「入札より一船買いのほうが割安」というのは、
業界の暗黙の了解事項なのです。

ところがここ数年は、バチ40kg上(大バチ)
以外のマグロ(バチの40kg下とキハダ各種)を、
延縄漁船が持って来なくなる事例が増えました。
(もちろん沖の漁自体があまり多くないという事と、
漁獲量の枠の問題も並行して存在してはいますが…。)
海外でもマグロの需要が増えて、
中国や韓国には冷凍マグロの加工場も
数多く開設されています。
日本で水揚げする前に、現地で降ろして
日本には大バチしかもってこないという例が
とても増えて来たそうです。
そうするとまとめて仕入れるメリットは
どんどん薄くなります。
大バチの質=価格になる訳ですから。

日本国内の加工業社は、
加工するマグロが無くなり本当に困りました。
またここ数年の相場高騰により、
ネギトロ・切り落とし等の加工業社さんが
コストアップに悲鳴を上げています。
特に去年一年間の値上がりは、
これまでにない程のものでした。

さて今年はどうなるか?
少し揺り戻しがあるかもしれません。
株の世界ではありませんが、
「上がったものは必ず下がる」からです。
さて弊社はどうしましょう?
コツコツと毎日、良いマグロを仕入れる。
これに尽きます。
独自の道を突き進むのみです。

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