冷凍マグロ加工のゆくえ

昨年の冷凍マグロ加工の業界で、
一番苦しかったのは間違いなく
「ネギトロ加工」を行う業社さんだと思います。
例えばあるメーカーのネギトロ製品が、
一年前と比べてキロ数百円も値上がりしています。
値上げ率は30%以上です。
もちろん原料コストが高騰したので、
製品を値上げせざるをえない訳です。
以前なら「激安」を売りにした商品も有りましたが、
現在では全く出回っていないはずです。

「ネギトロ」という商品は、
粉砕にしたマグロの魚肉に、
植物油等を混ぜて作ったものです。
ネギトロ用に使うマグロの原料は、
基本的に「刺身用」の鮮度のものです。
加熱処理する「ツナ缶」向けの原料とは、
鮮度のランクが全く異なります。
刺身用のマグロで、なおかつ比較的価格が安い。
そういうマグロの原料が、どんどん少なくなり
全体の値段が値上がりしてしまったのが
昨年一年間でした。

弊社は市場で毎日冷凍マグロを仕入れていますが、
一番安いランクのマグロでもキロ1,000円位します。
安い時はキロ7〜800円位の時も有りましたが、
コロナ禍や燃料費の高騰の影響も受けて、
高値安定がここ数年続いています。
では今後はどうなるか?

現在は高値疲れによる消費の停滞もあり、
若干ですが原料相場は下げています。
繁忙期の12月を過ぎ、非需要期の1月という
季節的要因も大きいと思います。
ただし大きな流れの中では、
高値安定は仕方ない事のように思われます。
重油価格や人件費といったコストの上昇は、
全く変化が無いからです。

コロナ禍による影響は、飲食業界において
ほぼ一巡したのではないでしょうか?
大勢での会食はまだまだ厳しそうですし、
数社がほぼ寡占状態の回転寿司チェーンは
収益悪化の為に値下げ圧力が強いとも聞きます。

スーパーや量販店でのネギトロの店頭価格は、
それほど上がっていないと思われますので、
原料高→販売価格への転嫁が
これまで以上に求められる状況です。
冷凍マグロをとりまく環境は、
今更ながらですが「デフレ脱却」からは
程遠いのが現状です。
安いに越したことはないですが、
商売を安定して続けていく為には
やはり利益が無くては無理です。
「価値有る商品作り」
飽食の現代、簡単な事では有りませんが
やはりこれが全ての基本ではないでしょうか?
弊社も心して励みます。

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