冷凍マグロの大幅減

写真はセリ場に並んだ大バチです。
「大バチ」=メバチマグロの40kgアップのもの。
ですから写真の2本とも「大バチ」なんです。
写真の冷凍マグロ135kgと54kg。
どちらも同じサイズという事になります。
でも見てお分かりの通り、
大人と子供位に大きさに違いがあります。

どちらも台湾船籍のマグロ漁船が、
南太平洋の好漁場「マーケサス」で
漁獲したものです。
この135kgの方を運良く仕入れる事が
出来ました。縮み具合はちと弱いですが、
脂の乗りはとにかく凄いです。
一番上位のグレードとして仕入れました。
こういうマグロからは、
「脂瓦の極選品」が取れます。
本鮪や南鮪のトロに負けないくらいに
深い脂だと想像しています。
うーっ、早く加工してみたい。
楽しみです!

さて東京都が発表した市場統計によりますと、
2022年の冷凍マグロ類入荷は、
1万9,850トンの2万トン割れとなりました。
(前年は2万360トン)
20年前の2002年には6万トン以上あったので、
この20年間で3分の1以下にまで
縮小したそうです。
20年前には、私ももうマグロ業界に
転職済みの頃です。
確かにその頃は、清水港の水揚げでも
「準備したトラックに積みきれない」
なんて事が日常茶飯事でした。
漁獲明細に載っていない「雑魚」と呼ばれる
マグロ以外の魚種も大量でした。
現在では運搬コストも嵩む為、
高額な「丸物」と呼ばれるマグロ類だけが
日本に入って来るようになりました。
その数量が「20年間で3分の1になった」
という訳です。

漁獲量が減ったのには、
様々な理由があるでしょう。
資源自体の減少ももちろんあるでしょうし、
生マグロや蓄養物(生•冷凍)等の
流通の増加も影響しているはずです。
海外での水揚げも増え、
現地での加工→製品としての輸入増。
こういう経路の変化という側面も。
「丸魚の状態」の冷凍マグロの、
日本への入荷数量が減った。
というのが正しい認識だと思います。

また価格の問題も有ります。
肉食が増加し、日本人があまり
魚を食べなくなったという事が
入荷が増えない要因とも考えられます。

とにかく少なくなったのは事実です。
これで不足しているかと言えば、
「安い」マグロ以外は事足りている。
燃料や物価高によるコスト増で、
遠洋漁業の収支は厳しいのが現実です。
マグロが「安くなる」事は、
なかなか難しい。
数量は大幅減でも価格はせいぜい横ばい。
これで精一杯なのが現状です。

私たち冷凍マグロの流通に携わる者は、
その価値を十分見極めて良い製品を作る。
少しでも多くのファンを増やす。
それが義務だと思います。

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