相場

日々取引される様々なものには
それぞれ相場があります。
その代表的なものとしては
為替相場や金が挙げられます。
企業の株価もそうですし、
私の扱う生鮮食料品にも相場があります。

「お金=通貨」が出来る以前、
取引は物物交換でした。
文字通り物と物を交換するわけです。
「魚一匹に対し、野菜がこれ位」とか
そこにはある一定の基準が出来ます。
両者が納得出来れば良いわけです。

ただ自然の物ですから、
日々多い少ないという差が生じます。
一対一だったのが、片方が多いので
二体一に変化したりするわけです。
これは「供給量」による相場の変化ですね。

もうひとつ「需要の強弱」により
相場が動く事があります。
季節的要因がその例です。
供給量は変わらないのに、
需要期には欲しい人が多いから高くなる。
非需要期にはそれほどでもない。

私の通う市場は、
日々取引が行われて相場が作られる。
そんな場所です。

まずは供給量です。
入荷が多ければ相場が下がる要因です。
これからは近海物の生マグロの入荷が増えます。
冷凍マグロにとっては強力なライバルです。
またカツオのシーズンになります。
カツオが売れればマグロは売れません。

次に需要の増減です。
お盆や正月前は需要期ですから、
相場が上がる要因となります。

その相場の上げ下げの波の中、
どうやって安定的に良いマグロを
仕入れるか?
これが仕入の最大のポイントです。
その答えは?
なかなか正解はありません。
未だ毎日もがいております!

未来の事は完全には予測出来ません。
とにかく毎日同じ目線でマグロと向き合う。
入荷量の増減や需要の強弱を
常に意識しながら下付けをする。
その事を常に心がけています。

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