駿河湾の特産品と言えば「桜エビ」。
春と秋に2回漁獲期間が設けられて、
資源管理も継続的に行われています。
しかしながらこの数年は不漁続き。
とにかく全く獲れないのです。
価格もうなぎのぼり状態に。
もう庶民が食べる食材では
無くなっていました。

ところがこの春は久しぶりの豊漁に。
なんとスーパーの店頭にも
普通に並ぶようになりました。
朝のセリ場で、魚屋さん同士の会話が
偶然耳に入って来ました。
「今は桜エビとカツオで売上のほとんどだよ！」
だそうです。
なんとマグロは置いてけぼりです。
うーん寂しい。
これからの時期、冷凍マグロには
若干の逆風が吹いて来ます。
その相手とは近海物の「旬の魚」です。

例えば四国のお客様からは
「今はサワラが豊漁だからマグロは
売れない」と注文が減ってしまいました。
瀬戸内は近海魚の宝庫です。
「何もしなくとも魚が湧いてくる」と聞きます。
同じように日本全国で旬の地の魚が
出回るこれからの時期、マグロの消費は
どうしても鈍りがちなんです。

でもそれはとても良い事だと思います。
ずっと同じ売り場では、
お客様も飽きてしまいます。
冷凍マグロは超低温冷凍庫で
長期保存出来る事がメリットです。
生魚は旬だからこそ、
美味しくて価格も手頃になります。
そんな時期は無理して冷凍マグロを
売らずとも十分商売が成り立つ。
それが魚屋さんのご商売なのでしょう。

いずれ旬の魚も出回りが減って来ます。
そうするとまたこちらの出番です。
年間を通じて安定した供給が出来る事。
それが冷凍マグロの良さです。

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