マグロの流通その②冷凍

冷凍マグロの流通は魚種や漁法により
いくつかのパターンに分かれます。
(遠洋延縄漁船の場合)
a.一船買い
一航海の漁獲物を一括仕入する仕組み。
外国船も日本船も同じく対象となります。
大手水産会社や東京の荷受会社が行う事が
ほとんどで、一度に数億円の仕入になることも。
b.入札
現在は焼津魚市場が窓口となり入札が行われます。
日本船一航海分の漁獲物を魚種サイズ別に
入札してもらう仕組み。高値を付けた業者が
仕入れることが出来ます。
必要なものだけを仕入れることが可能です。
a.b.どちらで仕入れてもその後の流通は同じです。
冷凍マグロを仕入れた企業は、
1.市場に出荷してセリに上場
2.相対取引で他社に販売
3.自社で加工して製品化して販売
魚種・サイズ毎に最適な方法で販売します。
【本鮪・南鮪・大バチ(メバチマグロ40kg上)】
漁場により脂絡みが期待出来る魚種です。
市況を見ながら、市場のセリに上場する事が多い。
赤身主体の漁場であれば自社で尾切り選別。
相対取引で他社に販売したり、
自社で加工して製品として販売します。
【バチ40下、キハダ各サイズ】
中バチ(25/40サイズ)は漁場によっては、
大バチ同様に脂絡みが期待出来ます。
市場のセリ場に並ぶものもあります。
その他の赤身のマグロは、
基本的に製品に加工されて流通しています。
主な販売先はスーパー・量販店、回転寿司等。
ネギトロ・切り落としという「マグロ加工品」の
原料としても使用されています。
(近海旋網漁船の場合)
延縄の日本船同様に、焼津魚市場が
入札の窓口となります。
主な漁獲物はカツオとキハダです。
大型旋網船は常に販売する相手企業が
大抵の場合決まっています。
漁に出て満載になると帰港して水揚げ。
また漁に出るという事を繰り返します。
鮮度の良い物は刺身用に加工されます。
カツオのタタキやキハダのお刺身用へ。
「切り落とし」等加工品の原料にも。
鮮度の良くない物は加熱用になります。
主にツナ缶や鰹節の原料等です。
(蓄養物の場合)
本鮪であれば地中海とメキシコ湾。
南鮪でしたら豪州。
現地の生簀で太らせて水揚げ。
すぐに処理して凍結されます。
本鮪は大型なのでロイン(四つ割りの節)
の状態に処理されます。
中型魚はフィーレ(三枚おろし)に。
小型魚はGG(えらとはらわた抜き)や
ドレス(頭無し)の状態にまでします。
南鮪は中型魚がほとんどなので、
GGの状態で凍結されます。
冷凍運搬船、または冷凍コンテナで
日本の港まで運ばれます。
商社系の大手水産会社や東京の荷受会社が、
現地の企業と商談して値決め。
本鮪は12月から3月位、
南鮪であれば夏場過ぎの頃に
その年に生産されたものをまとめて輸入。
超低温冷凍庫に保管しながら、
一年かけて販売していく形です。
輸入者自体が加工して販売しますが、
他の業者に原魚の状態で販売もします。
丸魚の状態で市場に出荷されることはなく、
基本的に加工して販売されます。
蓄養されたマグロはどれも脂が均等なので、
「トロ商材」としてコスト管理がしやすい。
(売る方も買う方もそのどちらも)
主な販売先は大手回転寿司チェーンや、
大手スーパー・量販店です。
大量仕入・大量販売が可能ですから、
現在の「トロ商材」の大きな柱となっています。

冷凍マグロの通販なら、
「冷凍マグロのセレクトショップ 海生水産」で
ぜひお買い求め下さい!
https://kaiseisuisan.shop-pro.jp

公式インスタグラムはこちらです!
https://www.instagram.com/kaiseisuisan2022/