マグロの生育方法その②養殖・蓄養物

今日の写真は
蓄養本鮪の腹ロイン(節)です。
一面に霜が付いて白くなっているので、
よく分かりませんがこの腹の厚いこと!
今回はこのように脂がギットリとのった、
「畜養物」についての解説です。
JAS法によりますと、給餌した水産物は全て
「養殖」という表記をすることになっています。
【完全養殖本鮪】
マグロの卵を人工的に孵化させて成長させる
「完全」養殖は、近畿大学水産研究所が
1970年から研究を開始して2002年に世界で
初めて養殖に成功。他の養殖場に稚魚も供給。
その他にニッスイ、マルハニチロ等も生産。
しかし養殖・蓄養全体から見れば、
生産量自体はごく少量に過ぎません。
大多数は蓄養物が占めています。
【畜養とは?】
産卵後の痩せたマグロを漁獲して生簀に移し、
数ヶ月餌を与えて太らせてから出荷する。
幼魚や小型魚を漁獲して生簀に移し、
数年掛けて成長させたのち出荷する。
この二つのパターンが主流です。
蓄養が行われている魚種は
本鮪と南鮪の二種類のみです。
蓄養にはインフラ整備や餌代、人件費等
様々なコストが生じます。
マグロの中でも高級な部類である、
本鮪と南鮪だけがそのコストにみあうだけの
高価格で取引が出来るからです。
蓄養物が潤沢な現在はあまり値段が伸びず、
その前提が崩れて来ているのも確かです。
現に最大手企業は数年前に、
国産の蓄養事業から撤退してしまいました。
蓄養物のメインターゲットは、
大手回転寿司チェーンや大手スーパー、
量販店等です。
日本国内をはじめ世界各国で蓄養が行われており、
安定した供給が続くほど値段は上がらず、
採算面で厳しいところも出てくるでしょう。
今後はどうなるのか?
衰退していくことはあまり考えられません。
ただ、ある程度淘汰はされていくのかも
しれません。
いずれにせよ、現在の冷凍マグロの中で
最重要な「トロ商材」であることだけは
確かなようです。
【畜養本鮪】
(蓄養場)
①地中海各地
スペイン、イタリア、マルタ、トルコ、ギリシャ、
クロアチア等
②日本各地
長崎、鹿児島、高知、三重、大分、愛媛、和歌山、
京都等
③メキシコ湾
【畜養南鮪】
(蓄養場)豪州ポートリンカーン

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