
今回の写真はひさしぶりに仕入れた、
天然南鮪の尾のスライスです。
「鮪の王様」が本鮪ならば、
南鮪は鮪の「女王」だと。
「南鮪の街」焼津市の業者さんが、
よく言われていますね。
地元の漁船が遠洋漁業で漁獲したものですから、
まさにオラが街の鮪なわけです。
でも本当におっしゃる通りだと思います。
確かに本鮪は一番高級で味も良い。
特に近海物、冬場の脂の乗った本鮪は最高です。
有名なのは青森県の大間産ですね。
その本鮪の亜種であり、南半球でのみ
生息しているのがこの南鮪なんです。
(本鮪は北半球でのみ生息しています)
その味わいは本鮪と少し違います。
食べ比べると分かります。
本鮪の方は少し獣肉臭がすると言いますか、
少し血の味がするように思います。
対して南鮪はトロの部分に甘みがあります。
まさに「鮪の女王」という気品溢れる味、
とでも言いましょうか?
本鮪と比べるとイマイチ知られていない。
マグロ通だけが知っている。
そんな存在の南鮪ですが「インドマグロ」と
呼ばれたりもして名前に統一感がない事も
ちょっとハンデがあるように思います。
漁場毎に特徴があり、個体差が
非常に激しいことからやや扱いにく面も。
それは仕入れている方としては、
本当に痛感している点です。
極上品はそれはもう素晴らしいの一言。
太い脂の線がぎっしりと入っていて、
皮身にトロ部分が集中しています。
またそのトロの層が厚いんです。
こんな極上品は高級寿司店行き決定です。
全身に脂が乗るトロビンチョウと違い、
南鮪はトロと天パ(赤身)の層が
くっきりと分かれているのが特徴です。
一番有名な漁場はアフリカ大陸南端のケープ沖。
中でも「西側」で良品が釣れます。
オーストラリアのシドニー沖や、
ニュージーランド沖でも良い南鮪が釣れます。
いわゆるマグロ業界では
ちょっと評価が低めのが
今回仕入れた「南インド」産です。
丸魚(太物)の専門家曰く、
「南インドは脂が中で伸びていない」そうな。
私はもう何十本もこの南インド産の
脂物を加工してきました。
その上で敢えて断言致します。
そんなことはありませんよ!大丈夫です。
逆に良い面もあります。
それは赤身の色目が綺麗な所です。
南鮪は全体的に赤身の色が濃い目です。
南インド産は明るめで綺麗なんですよ。
確かにケープ産の良品は本当に素晴らしい。
でもその分、お高いです。
南インド産は価格面でも狙い目だと思います。
なかなか扱いにくいマグロですが、
しっかりと脂が乗ったものを極選して
加工しています。
久方ぶりに買えた天然南鮪の良品でした。
よしまた頑張ろう!
来週、まとめて加工する予定です。
動画を撮りたいですが、作業が忙しくて
それどこでは無いのがツラい…。
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