
今日の写真は冷凍マグロの断面です。
原魚は天然南鮪の縮脂。
背節(ロイン)をブロック(コロ)に
切ったところです。
私達マグロの卸売業者は、
この断面を見てそのマグロの品質を
見極めて販売しています。
丸く年輪のように見える線、
これは「細胞膜」になります。
(スジでは有りません)
鮮度が良いマグロは、この年輪の
ような線がくっきりとしています。
実際にこのようなマグロを解凍すると、
グリグリと縮んできます。
写真の右上の方、横に真っ直ぐ入った線、
これがスジになります。
スジはマグロの魚体を動かす筋肉繊維。
ゼラチン質なので、煮るとトロトロに。
ただ刺身で食べる時には、
上手く噛みきれず口に残るので嫌われます。
(背の分かれ身のスジ、大筋とも言います)
ここのスジが一番強いです。
表面に硬い皮が有り、その下側に白く
細かい線が集中してる部分が見えます。
これが脂肪分、「トロ」の部分です。
生マグロでしたら皮身を下にして、
包丁でこの部分を真っ直ぐ切り分けます。
冷凍マグロでしたら「瓦」状に
丸く切り分けます。
①外側→脂カワラ(トロ)
②内側→天パ(赤身)
これを細長く羊羹状に切ったものがサク。
サクにまで小さくすれば、
あとはお刺身や寿司ネタ用に切るだけです。
市場の冷凍マグロのセリ場では、
ちゃんと一本ずつの解凍見本が並びます。
解凍した状態でその品質の良し悪しを
見分けるというわけです。
私達のような冷凍マグロの加工業者は、
加工の時にこの断面を都度確認しながら、
その鮮度と色目、脂の質を見極めて
各グレードの商品に仕上げて行きます。
ここでは冷凍の状態での見極めが必要です。
その都度、解凍することは出来ませんから。
冷凍マグロの断面を見て、
その品質を見極めること。
とても難しいですが、今日もこれから加工です。
毎回、悩みながら行う作業です。
商品の出来に一番左右しますから。
さて、今日はどんなだろう?
自分の目利きで仕入れたマグロですから、
自己評価の作業のような感じです。
シミやキズはどうしても出ますが、
出来るだけ少なめで有りますように…。
冷凍マグロの加工は毎回がギャンブルなのです!
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