私が通う静岡中央卸売市場は、
1976年2月に開設されたとそうです。
もうすぐ築50年を迎えます。
さすがに老朽化が目立ちます。
舗装の痛みや雨漏り、空調の不具合が
多く発生しているとのこと。
ちょうど一年前の新聞記事によると、
静岡市では2030年頃を目処に
再整備を検討始めたそうです。
https://www.asahi.com/articles/ASR6G74ZSR6FUTPB008.html
市場を経由しない「市場外流通」の
割合が増え、市場の取り扱い量は
減る一方です。
これは静岡市に限った問題ではありません。
大手の企業が水産物を取り扱い、
大手スーパーや量販店、大手外食産業に
直接販売する。
この流れは誰にも止められません。
大きな胃袋を支える為には、
安定した品質・価格の商品が
大量に必要だからです。
まさに相思相愛なわけですから、
防ぎようがないわけです。
では世の中が全てそれで賄えるのか?
ここ日本は世界でも類を見ない位に、
産業や物流が発達した国です。
それを支えているのが多数の
中小企業であり、中小の商店・飲食店です。
一足先に東京は築地から豊洲市場へ移転。
冷凍マグロのセリで有名な、
神奈川県の三崎魚市場も数年前に
市場の建物を建て替えました。
「密閉式の低温セリ場を設ける」
「動線の最適化」
様々な工夫がなされていますが、
それでも以前よりは明らかに
取り扱い量は減少しています。
大都会の市場ですらこの現状ですから、
わが静岡市も多分同じことになるでしょう。
「消費地市場」でありながら
清水港、お隣の焼津港を有する為
「産地市場」という二つの側面を持つ。
これが静岡市場の魅力だと思います。
「取り扱い量」ではなく「質」。
静岡市場には、良質の海産物・農産物が
常に集まる。特に冷凍マグロにおいては
全国でも有数の市場です。
今後もこの静岡の地の利を活かして欲しい。
毎日セリ場に通う業者の端くれとして、
そう願っています。
マグロの業界紙の紙面では
「冷凍バチこの10年で約半減」
との記事もありました。
環境としてはとても厳しいです。
だからこそ、量を増やすよりも質を高める。
この方針が正しいのではと考えます。
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