写真の商品は、弊社の定番商品
「メバチマグロの半縮の天身」です。
半縮（はんちぢみ）というのは、
いかにもマグロ屋的な表現です。
一般の方には、全く通用しない表現ですね。

「縮み」とは冷凍マグロを解凍した後に、
死後硬直が起きる事を指します。
延縄漁船上での漁獲後の処理が上手でかつ迅速だと、
死後硬直が起きる前に凍結処理が行われます。
そういうマグロを解凍すると、
魚肉の端っこが縮む現象「縮み」が起きるのです。
これは死後硬直が起きている為です。
「縮み」が起きるのは鮮度が良い証なのです。

今回の「半縮」は更に分かりにくい表現です。
正確に言うと「縮み」と「並」の間、
中間というグレードになります。
完全に縮んでいるとは言えないが、
「並」よりは鮮度が良い状態です。
どちらかと言えば「並上」という状態です。

では「半縮み」のメリットは何でしょうか？
「縮み」と「並」の両方のメリットの
いいとこ取りという点です。

「縮み」は「鮮度良い＝棚持ちが良い」です。
色変わりもしにくいです。
デメリットとしては、
「解凍しても少し置かないと美味しくない」点です。
解凍後の縮みの状態のマグロをそのまま食すると
「まるでゴムを食べているみたい」とよく言います。
身がほぐれるまで若干時間が必要なのです。

「並」は解凍したらすぐ食べる事が出来ます。
旨味もすぐに出ます。
その分「鮮度劣化と変色が早い」という欠点があります。

「半縮み」は「並」よりも棚持ちが良く、
なおかつ解凍後直ぐに使用出来るという
一挙両得な品質なんです。

冷凍マグロが高値の中、非常に好調な売れ行きで
いつも在庫が少ない状態が続いています。
バチ脂物のカワラ加工を行うからこそ、
この天身という商品が出来ます。
まさにマグロ問屋ならではの商品です。

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