経済協力開発機構(OECD)がまとめた年間賃金データを各国別に比べると、日本はこの30年間ほぼ横ばいだそうです。
今から30年前といえば、1991年。
今51歳の私が21歳だった当時を思い出すと、ちょうど就職活動をしていた頃です。
その頃から、確かにあまり大卒の初任給などは余り変化が無いようですね。
賃金の伸び率を他国と比べると
日本(4%増)に対し、
米国(48%増)
OECD平均(33%増)となり、いかに日本が成長していないのかこの数字がよく表しています。
以下、ざっと比較をしてみます。
(平均年収)
1990年代約455万円→約418万円
(消費税)
3%→10%にアップ
(物価)
約1割上昇
(社会保険料)
国民年金の保険料 ほぼ二倍
厚生年金の保険料 2017年まで段階的に引き上げ
健康保険料 増加傾向
(退職金)
約900万円ダウン
(銀行預金の金利)
1630分の1にダウン
こうやって調べているだけで、すっかり落ち込んでしまいました。
賃金は減り、さまざまな税負担が増えているのですから現役世代は本当に厳しいはずです。
我々50代は住宅ローンや子供の教育や親の介護。
もっと若い世代も、もともと収入が少ないうえに今回のコロナショックが響いています。
大学生などは、飲食店などでのアルバイトすらなかなか見つからない始末です。
携帯やスマホの登場で、通信費だけは増えているのでしょうが、とにかく出来るだけ物を持たないというライフスタイルが定着するのも、よく理解出来る一連の数字です。
というか、そうしないと生きていけない。
そんな辛い時代なのかもしれません。
私たちの身の回りに有るもので、純粋な日本製のものはどれ位あるのでしょうか?
スマホはiPhone。
パソコンはMac,HP,Dell等々。
スピーカーシステムはBOSE。
目に付く電化製品は殆ど海外メーカーです。
白物家電と言われる洗濯機や冷蔵庫なども日本のメーカーなのに実は高級機種以外はほとんどが中国や東南アジア製です。
でも30年前はそうではありませんでした。
CDラジカセならSonyだけでなくアイワ等、様々な日本メーカーがありました。
現在では、かろうじて自動車産業のみが日本製で頑張っている状態。
どうやら日本はこの30年間の間に国内での「ものづくり」で稼ぐという基盤をすっかり失ってしまった事がこの閉塞感や成長しない社会を産んでいるように思います。