歩留まりについて

マグロの業界ではよく耳にする言葉です。歩留まりという言葉の意味をあらためて調べてみました。

歩留まりとは、投入した原料や素材の量に対して、実際に得ることの出来た「出来高」の割合の事です。
なにかを製造する為には、ほぼ必ずと言っていいほど不良品=ロスが生まれます。
不良品の割合が少なければ少ない程、製造原価が下がりますし、良い原料だと言えると思います。
ことマグロの歩留まりについては可食分、ひいては本製品の出来高の割合とお考え下さい。

マグロの加工において、基本的に魚体が「大きい」ほうが歩留まりは良くなります。
また魚種によって最適なサイズが異なります。
大きければ大きい程良いわけでもない。
程よいサイズというのが存在するのです。

写真は、天然本鮪の四つ割加工時のものです。
北大西洋アイルランド産天然本鮪を電動の大鋸でロイン(フシ)に切っている場面です。
100kg位有る大型の本鮪ですから、四分の一のロインにしても25kg位あります。
一人で持つのがやっとな、大きなロインです。
こんな「大きくて太い」ずんぐりむっくりのマグロが実は一番歩留まりが良いのです。

本製品の歩留まり・割合という面も見過ごせません。
加工するからには、欲しい部位があるわけで、その本製品の歩留まりが良いことが原魚加工する一番の目的です。
また元来マグロの魚体は丸いので、丸い物からサクのような四角い物体を作り出す際には必ず不要な部分が出てきます。
また、マグロ特有のシミや血栓、キズといった本製品には入れられない部分も必ず出ます。

そのような部分の有効活用として出来たのが「ネギトロ」(たたき身)というネーミングの商品なのです。