千差万別

写真の冷凍メバチマグロ2本は、「極上物」と「上物」の違いが分かりやすいと思い撮影しました。

59番49kg 日本船大西洋(ナミビア)
セリ値は@2,300円/kgです。
58番47kg 日本船インド洋(ニュージーランド)
こちらはセリ値@1,100円/kgです。

49kgと47kgとその差は2kgしかありませんが、ご覧の通り身の太さが全く違います。
たらふく餌を食べて、身体中に脂を蓄えていますね。
でも生簀の中を泳いでいる蓄養物とは違い、天然物ですから外洋を全速力で泳ぎ続けています。
だからこそ格別に美味しいし、希少価値があるのでこんなに値差がつくのです。
もう一本のほうも、別に悪いマグロでは有りません。
こちらもうっすらと脂が刺していますので、食べて美味いマグロだと思います。

倍以上の値差が付いていますが、美味しさが倍という事ではもちろんありません。
それ位極上物は数が少なく、何十本〜何百本に一本の割合しか出てこないのでその希少性により高単価になるというわけです。

同じメバチマグロ40kg上(カミと呼びます)でもこれくらい極上物と上物の差があるのです。
これだから、天然物は面白い!
蓄養物では絶対にありえないことです。

でも、高いものだけが価値が有るという事では決してありません。
セリ場に並ぶという事は、すでにその前段階で荷主が選別しているのです。
値段が付かないマグロを上場しても荷主は経費損をするだけです。
どんなマグロでも、市場に並ぶという事はそれだけで価値のあるマグロなのです。
そんなマグロとの新たな出会いを求めて、今日もセリ場に行って来ます。