天然南鮪の生が入荷です!

今日の写真は、生鮪の尾の切り口の断面です。
マグロの種類は「天然南鮪」ニュージーランド産です。
私達マグロの商いをしている業者は、
この断面をよく観察して、その価値を見極めます。
もちろん完璧には分かりません。
尻尾で見たら脂が有ったのに、中に行くと消えていたり。
逆に尻尾ではそれほどでもないのに、
中に行くとグンっと脂が深くなっている場合もあります。
魚種や獲れた漁場によって違いもあります。
本鮪や南鮪の好漁場産のものは、
尻尾で見たよりも脂が伸びている場合が多いです。

先週辺りから、天然南鮪の生の入荷が増えてきました。
日本と季節が逆となる南半球で、
これから旬を迎える南鮪。
現在は空輸されて「生の状態」での入荷が増えているのです。
一時は絶滅危惧種とまで言われた南鮪ですが、
毎日かなりの数が入荷していることから、
資源の状況も改善が進んでいると思われます。
主な漁場はオーストラリアとニュージーランドです。
現在、豊洲市場にはニュージーランド産の生鮮南鮪が
大量に入荷しています。

(7月7日 豊洲市場の入荷状況)
ニュージーランド産天然南鮪(生鮮)
127本(残109本)6,000~4,028~3,000
かなり残ったようですね。
競りで残ったマグロはどうするかというと、
相対取引で買ってくれる相手を探すしかないのです。
もちろん、価格は競りの安値より下になります。
荷主は市場に「この値段以下では売りたくない」という
下限の価格を事前に提示しているはずです。
けれども、市場は需要と供給の関係で価格が決まってきます。

売れ残ったということは、
①「供給が需要を上回った」結果だとも言えます。
②「価格が適正でない=高い」とも言えます。
もしこれが半分の価格だったら、全部売れたかもしれません。
とかく入荷シーズンの最初は、
「品物が良く、珍しいので良く売れる」か
「品物があまり良くなく、大量に売れ残る」かのどちらかです。
連日入荷が続いていく中で、
品物の価値=適正価格という「相場」が
徐々に形成されていくのが市場のメカニズムです。
まあ、私が見てもちょっと脂が薄いよなーとは思います。
(豊洲市場と全く同じマグロではありませんが‥)
これで安値キロ3,000円は厳しい。
生マグロは専門ではありませんが、正直な感想です。
とにかく市場の売り日でもある木曜日に、
これだけ売れ残るというのは、
やはりそれが市場全体の評価なのでしょう。
生マグロは、難しいです。

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