ここのところの連日の加工で、
あらためて痛感した事が有ります。
「マグロが安い時ほど、逆に魚の質は良い」
とい事です。

ちょっと分かりにくいかと思います。
マグロにも「旬」があります。
いわゆる「盛漁期」と呼ばれる時期の事です。
特に弊社が主に取り扱っているメバチマグロは、
世界中の海で漁獲される為、それぞれ場所により
盛漁期が異なります。

ただ農作物と違い、マグロ漁には様々な要因で
入荷の波が生じます。
また現在のように、近海の生マグロの入荷が
多い今の時期は市場の冷凍マグロは
引き合いが弱含みとなってしまいます。
入荷の増加と重なれば尚更です。

弊社は市場で常に冷凍マグロを
仕入れていますが、その時の相場価格でしか
仕入れる事は出来ません。
お盆や年末の時期は高いですし、
逆に今はお買い得です。
決してそれ以外に上手く安く買う方法は
ないのが現実です。
いくら交渉しても、相場以下に
安くはならないのです。

その時の相場「なり」で仕入れ、
加工を続けて来た結果の考えが
最初に記した事です。

一番良い例が年末の12月です。
一番の需要期に向けて、
各社仕入れに熱が入って来ます。
いきおい相場も上げていく展開に。
でもその時に仕入れたマグロが
値段通りかというと、
けっしてそうではない。
「年末用だから」という
下駄を履かせているからです。
やはり自分なりの相場感が必要になります。

以下、自説を少々。
「人が買わない時に買う」
「人が買う時には極力買わない」
「勝負しない」
「負けるが勝ち」
「決して人より高く買わない」
「底では買えない、天井では売れない」
最後にもう一つだけ。
「見てるだけでは決して相場は分からない。
買ってみなきゃ相場は分からない」

以上、私なりの仕入れの考え方です。

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