旧・電車通り

今回は静岡市の「街ネタ」です。

写真奥の正面に見えるのは、
JR静岡駅の駅ビルです。
写真の手前の方、反対側には
静岡鉄道の駅ビルとバスターミナルが
控えています。
この写真は旧東海道の「伝馬町通り」の
横断歩道から撮影しました。

現在この通りは主に
「JR静岡駅」と「静岡鉄道新静岡駅」の
二つのバスターミナルを繋ぐ
路線バスの運行路となっています。
あとは松坂屋さんやその他の契約駐車場に
入る為に車が列をなす位のイメージです。

じつは戦前から昭和30年代までは、
ここに「路面電車」が走っていたそうです。
多分のこの道路中央部分辺りを
走っていたのではないでしょうか?

以前から個人的に
「この通りはやけに道幅が広いな」
と感じていました。
大動脈たる「国道1号線」と、
並走する旧東海道「伝馬町通り」。
その二つを結ぶ道路だとしても、
片側二車線を優に取れる道幅は
必要ないですよね?
やけに幅広な歩道も気になります。

現在再開発が進められている、
松坂屋さんの横のビル。
その工事現場の防音壁に、
昔の静岡市の街並みの貴重な写真が
たくさんプリントされています。
その中に古地図が二枚あり、
昭和2年と30年の違いが分かるように
並べられていました。

昭和2年には無かった道路
「御幸町通り」が
市街地の再開発により開通。
昭和30年の地図には載っています。
JR静岡駅から県庁に向けて
真っ直ぐの一本道です。
そしてそのどちらの地図にも、
路面前車の線路が記されていました。

そう、この写真の場所は昭和初期から
全く変わっていないのです。
交通網が変化し、路面電車は
街から姿を消しました。
路線バスがそれを引き継ぎ、
次第に自家用車も増えて行きます。

昭和からの時代の移り変わりを、
このやけに幅広な「旧電車通り」は
ずっと見てきたのでしょう。
長年の謎が一つ解けた。
そんな気持ちです。

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