今回はマグロの「中トロ」の解説です。
「トロ」とはマグロの魚体の中で、
脂がのっている部分を指します。
「大トロ」とはある特定の部分だけを指します。
具体的には「頭に近い腹の蛇腹状の部分」です。
いわゆる「腹上(かみ)」の部分だけです。
それ以外のトロ=中トロだと言えます。
中トロは胴体部分の腹側からは
「腹なか」「腹しも」、
背中側からは「背かみ」「背なか」「背しも」と
呼ばれる部位からとることができます。
(写真は天然南鮪の「背なか」の中トロサクです)
中トロがとれる部位は範囲が広いため、
脂の多さや色などバラつきがあるのが特徴です。
逆を言えば「大トロに近い中トロ」もあれば、
「ほぼ赤身のような中トロ」も存在します。
(蓄養物)
蓄養本鮪・南鮪の中トロは、
餌を生簀でたらふく食べている為太り、
全身に脂が乗って来ます。
天然物と違ってやや身が柔らかいのと、
脂が強いが故に変色も少し早目です。
天然物の中トロは漁場と漁獲時期により、
その差がとにかく幅広いです。
(天然本鮪)
脂が深い物は、赤身(天身)の方まで脂がのります。
アイルランド産はきめ細やかな中トロ
大西洋産は薄脂(赤脂とも呼ばれます)
(天然南鮪)
皮身の脂と赤身(天身)のコントラストが
はっきりしているのが特徴です。
脂と赤身の二つが微妙なバランスで混じる、
まさに中トロという味わいです。
(メバチマグロ)
熱水漁場ではほとんど脂がのりません。
皮べりにうっすら位で、脂の線も細いです。
高緯度の特殊漁場で漁獲されたメバチは、
身も引き締まりグワっと深く脂がのります。
また太平洋の西経南・北という漁場も、
程よく脂が乗り赤身の色目も素晴らしいので
評価が高いです。
大型魚であればカワラ取りをして、
「皮身は中トロ」「天パは上赤身」と
二つに切り分けることが出来ます。
この皮身をサクに切ることで、
写真のような「中トロ」サクになります。
ただ、メバチはシミや血栓が多いのが困ります…。
中トロのなかでも一番幅が広いのが、
このメバチマグロだと思います。
漁場は時期によって様々な「中トロ」が
味わえると思います。
(ビンチョウマグロ)
東沖や北沖、南半球のフリーマントル等
高緯度の漁場で漁獲されたものには
全身に脂がのるものが多いです。
ビントロは比較的安価な中トロ商材として、
スーパーや回転寿司で大人気です。
魚体が小さいので、ハラモの部分を「大トロ」と
して区別する以外は全身が「中トロ」です。
(味わい・調理法)
中トロは、脂がぎっしり詰まった大トロと、
しっかりとした食感の赤身のちょうど中間と
いえる脂の量で、食べやすいため人気の部位です。
大トロと赤身の美味しさの両方を楽しみたい方に
おすすめの部位ともいえるでしょう。
刺身や寿司のほか、炙って食べる方法もおすすめです。
「大トロほど脂っこいのは苦手だけど、脂を味わいたい」
という方には、様々な魚種の「中トロ」を
ぜひ召し上がっていただきたいです。
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