チャレンジの連続

写真は「天然本鮪」のお刺身です。
北大西洋アイルランド産天然本鮪がまた買えたので、加工しました。
背節の頭に近い部分に打傷があったので、その部分を少し外して、美味しくいただきました。
蓄養ほど脂がギトギトではなく、でもしっかりと脂のっています。
トロと赤身の程よいバランスが本当に美味です。
ぜひもっと沢山の方々に、この美味しさを伝えたい。
「天然」の「脂物」という非常に扱いが難しいですが、やりがいのあるそんなマグロに今年からチャレンジしています。

チャレンジで急に思い出したのですが、会社の立ち上げ当初は本当にチャレンジの連続でした。
社長と私の二人だけの会社。
仕入れ〜販売だけでなく、資金繰り等金融機関との折衝や
支払いや入金処理、給与計算や経理部分の細かい作業まで。
社長はこれまでにも様々な経験を積んでいるので、なんでもこいです。
私はまだ30代半ば。
マグロ屋としての経歴もまだ浅く「とりあえずなんでもやるしかない!」と毎日やることなす事が自分にとってチャレンジの連続でした。

以前の会社勤めの時は、
「仕入れ」は仕入れる部署
「販売」は販売する部署
「加工」は加工する部署
「お金の管理やその他もろもろ」は経理部という分業体制が当たり前でした。

ところが、社長と二人だけの会社となると
「社長でなければ出来ない経営に関わる重要な業務」
以外は全て私がやらなければなりません。

冷凍マグロの仕入れ〜加工〜販売という一連の業務と、請求書の発行〜入金管理、各種の支払いや税金の納付。
自分達の給与計算等の経理面での細かな日々の作業。
いかに自分が与えられた仕事だけをやってきたのか。
つくづく思い知らされた数年間でした。

企業内の分業体制のメリットは絶対にあると思います。
しかし、ことこの「冷凍マグロの加工卸売販売」という仕事はマグロの仕入れから加工、販売まで同じ人間がやった方が良い、そのほうが最終的にお客様の為になる、そんな業種だと、今更ながら痛感しています。

①お客様への情報提供「今こんなマグロが有りますよ」
→今の市場の入荷や、搬入の情報などが必要です。

②お客様へのカウンセリング
「どういうふうに切った方が、使いやすいですか?」
→マグロの加工についての知識と、各魚種毎に部位の特徴の把握が必要です。

③お客様へのご提案
「今どういう商品が売れていますか?
どのような商品をお望みですか?
また、同業他社さんからの提案はどうですか?」
→①②の知識や情報が有って、初めてそのお客様にピッタリのご提案が可能になります。

どの業種でも同じでしょうが、特にマグロについてはその一本一本にかなりの個体差がある為、販売する人間が仕入れ〜加工にまで全ての工程になんらかの形で携わっていた方が、よりよいご提案がお客様に出来ます。

その為には、更に自分の経験値を上げないといけません。
日々勉強の毎日です。
幸い社長を始め、市場や各取引様には業界通の大先輩方が多数おられます。

私なんかまだまだひよっこの部類です。
そんな大先輩方の胸を借り、過去の蓄積を生かしながら新しい商品作りを目指しています。

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