流通経路「コールドチェーン」について

今回は冷凍マグロの流通経路「コールドチェーン」についてです。

昨日も近海の生本鮪が市場に並びました。なんと150kg以上もある、巨大なものです。
長崎県壱岐の定置網で漁獲され、脂もしっかりと乗っていました。
残念ながら、市場休み前の火曜日のセリは大抵値段が伸びません。
毎週水曜日はほぼ市場がお休みで、それに合わせてお休みする魚屋さんも多いです。
やはりマグロが良く売れるのは週末にかけてなので木、金曜日がセリも一番活気があります。
結局その鮪は加工筋の業者さんが買われました。
多分、一度冷凍して販売されるのかもしれません。
可食部分が約半分としますと、70kg~80kgの生マグロを売り切るのは、かなり大変な事ですから。
生マグロを取り扱う難しさは、仕入と販売のタイミングがぴったり上手く行くことばかりではないという事です。

不思議な事に、生マグロが出回るこの時期スーパーから鮮魚店、飲食店に至るまで全部のお店が生マグロを販売しているかというと、決してそうではありません。
先日の日曜日は父の日でしたので、各スーパーのチラシも「本鮪」等が並んでいました。
私も5店舗程回ってみましたが、境港の生本鮪を販売していたのは1店舗のみ。
他のお店は生の畜養本鮪や冷凍の本鮪、メバチ等を販売していました。
多分各店舗での販売数量や、販売スケジュールなどであえて近海の生本鮪を取り扱わなかったと思われます。

近海の生マグロしかなかった江戸時代には、トロの部分は傷みやすい為捨てられていました。
近年の冷凍技術の発達により、傷みやすいトロも、スーパーや回転寿司で気軽に食べることが出来るようになりました。

延縄漁船は冷凍機付きで、水揚後すぐに処理をして、船上で凍結。

大型の冷凍運搬船で日本まで運搬されて水揚げ後、すぐそのまま港に近い超低温冷凍庫に入庫。
①丸魚のまま市場でセリに掛けられて仲買から末端店舗へ。
②加工されて製品となり、市場を通さず直接業者から末端へ。
どちらも一度も解凍されず、凍ったまま末端まで流通します。
これが「コールドチェーン」と呼ばれるものです。
その特徴としては「小分け」されているということ。
一本数十kg以上もあるマグロは、様々な部位に分けることによって更に販売し易くなります。
その加工技術と目利きで、末端のお客様にとって一番使いやすい形で良いマグロをお届け出来ます。

一枚目の写真は弊社のメバチマグロの中トロをお刺身に切ったものです。
もちろん延縄漁船が漁獲した冷凍物です。

もう一枚は、先日のスーパーで購入した旋網の生本鮪の写真です。
ちょっと見にくいですが生鮪特有の「ミミズ状」の血栓が見えるでしょうか?

上記のようなコールドチェーンのおかげで、お客様の手元まで冷凍状態で良い鮪をお届け出来ます。
今が真に旬の近海の生本鮪にだって冷凍マグロは負けていません。
弊社のネットショップでは、赤身・中トロ各種の冷凍マグロ製品をお取り扱いしています。
是非一度お試し下さい。

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