大間の本鮪

静岡市場への入荷は一日だけでしたが、
東京豊洲市場にはここのところ連日近海の生本鮪が入荷しています。

(延縄)本鮪
北海道 8本(残3本)
高値6,000  中値4,700 安値4,000
青森 101本(残63本)
高値8,000 中値3,839 安値2,500
岩手 2本(残0)
高値5,300 中値4,650 安値4,000

昨今は「大間」という名前だけが一人歩きしているように思います。
確かに素晴らしいマグロでしょうが、
その全てが最高級の物と言う訳ではありません。

上記の青森産の本鮪も、
101本のうちセリ残り(値段がつかない)が63本もあるという事は
買い付け業者から見てそこまで値段が出せないという魚の評価なのでしょう。
(荷主の最低希望価格は、キロ2,500円という事です)
仮に安値の本鮪キロ2,500円を仕入れ、ざっくり可食部分を約半分としますと
正味の原価はキロ5,000円となります。
(100グラムあたり500円)
この原価に販売者の経費と利益を乗せないといけないですから、
赤身でもけっこうなお値段です。

脂が乗って「トロ」が取れれば、キロ1,000円以上でも売れますが、
ただの赤身ですといくら生の本鮪といってもキロ単価はせいぜい三ケタどまり。
それでも1サク200グラムとしますと、1サクで2,000円位の売価になります。
いくら本鮪といえどトロならまだしも、赤身で1サク2,000円は少々お高いですよね。
まさに「大間」というブランド価格です。

願わくば、ブランドにとらわれることなく
近海の時期の天然物の美味いマグロを召し上がっていただきたいです。
近海の天然本鮪は赤身もとても美味しいです。
あくまで価格とのバランスという事です。