コロナ禍で二年続けて行われなかった
私の住む街の小さなお祭り。
今年はようやく三年ぶりに開催されました。
場所は小さな山を背負った場所で
神社、お寺が隣接している清水(きよみず)公園です。
毎年7月9日、夏の入口の頃です。
公園前の通り(通称:きよみずさん通り)が
夕方4時頃に車両が通行止めになります。
昼過ぎから徐々に屋台のお店が準備を始めます。
いつもは車が通り過ぎるだけの通りに、
この日沢山の屋台が並びます。
夕方から夜にかけて、子供達や家族連れが
だんだんと集まってきます。
確か静岡市内で一番早い夏祭りで、
この日を待ち侘びたかのように
若い子達が沢山集まって来ます。
そして夜には山の上から花火が上がります。
そこまで大量に派手なものではなく、
けっこう間が空いたりもするんですが、
それがまたなんとも言えない風情があります。
そして翌朝、まるで何もなかったかのように
全てが見事に全てが無くなっています。
本当に一夜の夢のようです。
20数年前にこの場所に引っ越してきて
とても驚きました。
本当にたった1日だけの「非日常」なんです。
ただ、花火は段々と苦痛にもなって来ました。
人間ではなく、15年前から猫を飼うようになったからです。
猫は大きな音が嫌いです。
特に花火のような大きな爆発音などは、
普通耳にしませんから怯えて部屋の隅に隠れてしまいます。
いつからか、全部窓を閉めて暗くして
冷房を入れてやり過ごすようになってしまいました。
外出したり、屋上階の方がバルコニーを開放して下さって
マンションの皆さんで花火を楽しんだりもしてきました。
でも、今年は花火の音だけ聞いていました。
どうにも楽しむ気にはなれませんでした。
理由は前日起きてしまった、なんともやりきれない
とてもとても残念な出来事です。
そう、安倍元総理の暗殺事件です。
様々なご意見があるでしょうが、
私は安倍さんは本当に稀有な政治家だと思います。
米英インド、ブラジル、その他たくさんの国々の
首相や大統領からの弔意や半旗の映像をTwitterで目にするたび、
あらためて安倍さんがこれほどまでに世界の他の国々で
評価され尊敬を集めていたのかと思い知らされました。
唯一安倍さんを評価していないのは、日本の新聞とテレビ。
そしてそんなオールドメデイアの誤った情報だけを、
鵜呑みにしてきた当の日本人達です。
昨日は小雨の降る中、奈良の殺害現場には
花を手向けようと長蛇の列が出来たそうです。
私も出来ることならそうしたかったですが、
自宅でそっと手を合わせました。
三年ぶりの花火の音。
コロナ禍を乗り切り、ようやく訪れた平穏の象徴。
その音を聞きながら、安倍さんの事に思いを馳せていました。
謹んでご冥福をお祈りします。