トロサクの品質改善

写真のお刺身は、弊社の
「メバチマグロのトロサク」です。
加工の時に少し外して、解凍してみました。
昨年来これらの商品がとても動きが良い為、
かなりの頻度で加工を続けています。
「ぐるなび仕入モール」さんでのタイムセールでも、
このトロサクが二種類、交代で対象になりました。
ご購入下さった沢山のお客様に、
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

加工する度に、天然の脂物の難しさに直面します。
大まかな加工の流れとしては、
①頭を落として四ツ割にする
②皮を剥いて血合いを削る
③頭部(血抜きの前の部分)を外し16cmコロ取り
ここまでは普通のブロック加工です。
④皮身の厚さ約5cm位にカワラ取りする
「皮身=脂身」と「天身=赤身」に分けます。
メバチマグロは「皮身」に脂が乗るからです。

この「皮身=カワラ」から「トロサク」を切る、
これが非常に難しくかつセンスが必要なのです。
メバチマグロの脂物、原魚サイズが
70〜90kg位の場合ですと
(背)肩・胴中①②③・尾①~②の5〜6カワラ位
(腹)腹①②③・尾の4〜5カワラ位
上記のような数の脂カワラが出来ます。
もちろん「胴中の部分だけ」の
トロサクをつくれば、
最も見栄えの良い商品になります。
しかしそれではコストが非常に高くつきます。
コスパの良い商品にするためには、
「胴中以外の部分」を如何にサクにするか。
その切り方がとても大事になります。
また背の胴中の部分にも「分かれ身」という
一番強いスジがあります。
この「背の分かれ身」をどのように切るかで、
出来上がるトロサクへのスジの入り方が
また変わってきます。
更に原魚の大きさによりスジの強さも異なる為,
サクの切り方を微妙に変える必要が出て来ます。

要はお客様が「良いトロのお刺身」を
作り易いように切る。
その為には出来るだけ多くの部位を
サクにして生かしてあげる事です。
脂カワラの形態は一つたりとて
同じものがありません。
ひとつひとつのその形をよく観察し、
どのように切って行けば良い形のサクが
一番多く取れるか。
常に考えながら切っていくしかないのです。
その工程は実に複雑で、非常に頭を使います。

あとはいくら良い形態でも
「シミ」だらけではどうにもなりません。
切れば切るほど難しい。
そして正解の無い世界がこの「サク加工」です。
でもやり続けていくと、
「あの時、こうすれば良かった」
「あの形はこう切れば良いんだ」と
気づく事も多いです。
失敗を続けることで、更に良い商品になる。
その思いで加工を続けています。
常により良い商品を目指して。
毎週の加工で繰り返し追求しています。
「今回のはスジばっかりだった」と
お叱りを受ける事も、正直言ってございます。
そのお声を謙虚に受け止め、
商品作りに生かしていく所存です。

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