マグロの漁場別の色・特徴 | ［公式］静岡の冷凍マグロのセレクトショップ　海生水産

先日静岡市場に並んだマグロを見て、
「なるほど！」と思ったことがあります。
冷凍メバチマグロは5〜20本位、
ロット毎にまとめて並びます。
「西経北」というあまり見ない漁場の
メバチマグロが10本並んでいました。
以前、水揚げの現場で働いていた時
「西経は南が良い漁場。北は落ちる」
と先輩方に教わりました。
値決めでも値差がついていました。
その漁船は、漁獲した海域と時期毎に
アゴか尾にテープ付けしていました。
西経「北」と「南」その差は
魚体の外からは全く判別がつきません。
その当時の私は下っ端で、
選別用の出刃包丁も持っていません。
ただなんとなく先輩方の言うことを
「知識」として聞いていただけです。
太平洋の「西経南」漁場は
特に東京市場で人気です。
色目が濃く鮮やかで脂も乗り、
身質も良いものが多いからです。
静岡市場にもたまに並びますから、
「南」のマグロはよく見ていたわけです。
今回初めて「北」のマグロを見て、
「なるほど教わった通りだ！」と
思った次第です。
「西経北」はとにかく「脂」が無い。
「色」も濃くてややくすみがち。
「西経南」漁場は南米沖の海溝から
湧き出る湧昇流のおかげで、
色目が濃いのが特徴。
赤道より南側の「南漁場」は
より南米大陸に近い為、餌も豊富。
脂も乗りやすい。
赤道より北側の「北漁場」は
大陸から離れて餌も少ない為、
脂が乗らない。
このように推測してみました。
長年の経験則から判断される
「好漁場」とそうでないもの。
先人達の知恵は凄いものだなと
今更ながら思った次第です。
（西経北がダメなわけではありません。
西経南と比べると明らかに落ちるだけです）
マグロの世界は本当に奥が深い。
まだまだ勉強です！