ネギトロのパイオニア

「ネギトロ」と聞いてどんなものを
思い浮かべますか?
まぐろの魚肉を包丁ですいたり、
細かく叩いて刻みネギを
上からぱらぱらとかけたもの。
そんなイメージがまず浮かびます。
ネギトロを最初に商品化したのが、
私達マグロを取り扱う業者なら、
誰でも知っている
「ネギトロのパイオニア」
群馬県の赤城水産(株)さんです。
http://www.akagi.co.jp

赤城水産さんのネギトロは
現在、静岡県の吉田町の
新工場で生産されています。
このたび群馬県の旧本社工場を
売却したとの報道が有りました。
日本有数の温泉地、伊香保温泉の近く
群馬県渋川市で主に旅館向けの
水産物卸売業としてスタート。
刺身に出来ない部分は当時廃棄処分に。
この部分を有効利用しようと、
出来上がったのが「ネギトロ」でした。
中骨や頭、皮についている薄いマグロの身を
そいで作るのが本来のやり方だそうです。
「中落ち」にも似ています。
ただ数量が限られてしまうので、
大量にネギトロを作る為に、
様々な試行錯誤が行われたことでしょう。
マグロ尾や頭の部分、シミや傷の部分を
ミキサーで細かく粉砕して、
魚油を混ぜて風味を調整。
食べて旨い赤城水産のネギトロが完成。
その当時の販売事情について、
同じ業界の先輩から話を聞いた事があります。
赤城水産さんは販売実績を積む為に、
関東一円の各水産市場に毎日注文を取ります。
その日に出来上がったネギトロは、
全量を自社のトラックに積み込み
頂いた注文分より多く、
各市場に卸して販売を依頼したそうです。
頂いた注文分は相対取引ですが、
プラスアルファ分は委託販売になります。
作った商品は、毎日全部売り切る。
最後は薄利の販売になったでしょう。
そうやってある意味「押し売り」にも
近い形で関東一円に「ネギトロ」
という商品を広めて行った。
その当時のパワーは凄いものがあります。
現在は最大手をはじめ、大小様々なメーカーが
日本中で製造しているマグロの加工品。
その「ネギトロ」という商品の
パイオニアがこの赤城水産さんです。
冷凍マグロの販売の裾野を広げた
「ネギトロ」という商品のおかげで
私達冷凍マグロの加工業者は、
加工を続ける事が出来ます。
「尾頭」や「シミ落ち」「キズ・血栓」等を
ネギトロ加工業者さんが仕入れてくれます。
そのおかげで、私達はその部分を外した
「良い状態」の刺身用マグロを
販売することが出来ます。
その後も「ねぎとろ鉄心」や「切り落とし」等
マグロ加工品の幅はどんどん広がっています。
小型スーパーではマグロの刺身ではなく、
「切り落とし」しか品揃えしない。
そんな店舗まで現れました。
実は我々の一番のライバルかもしれない?
今回はそんなネギトロのパイオニアの
お話でした。

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