通販などで冷凍マグロをご購入されましたら、
何は無くともまずは「すぐに冷凍庫にしまう」
ぜひぜひ、これだけはお願いしたいのです。

もちろんすぐに解凍して、召し上がる準備をされるのなら問題はありません。
（解凍後、冷蔵庫で一晩寝かせた方が旨味が出てさらに美味しく召し上がれますよ）

しかしすぐに召し上がらない場合は、すぐにまずはマグロを冷凍庫にしまって下さい。
（冷凍庫の中は乾燥するので、袋の口をしっかりと閉めてなるべく奥の方へしまって下さい）

クール便で届いたスチロールの箱のまま常温で置きっぱなしにしますと裸で放置するよりはまだマシですが、それでも冷凍マグロの品温はどんどん上昇してしまいます。

スーパー等の冷凍食品コーナーで冷凍マグロは見かけませんよね？

販売していないのには、理由があります。
通常の家庭用・業務用の冷凍庫の−１８℃から−３０℃位の温度帯ではマグロの赤い色が変化してしまうのです。
（マグロの変色＝マグロの魚肉に含まれるミオグロビンのメト化が進むこと）
マグロの綺麗な赤い色を保つ為には、なんと−５０℃以下での保存が必要なんです。
（−５０℃以下で保存すれば、ミオグロビンのメト化を止めることが出来ます）

日本から遥か遠く離れた漁場で漁獲されたマグロは、
船上ですぐに−５０℃以下に凍結されて日本の港まで運ばれます。
水揚げ後は直ぐに超低温冷凍庫に保管されます。
丸魚のままでしたら、数年は品質の変化なく保管が可能です。

もちろん−５０℃の超低温冷凍庫から、一般の冷凍庫に移したからといってすぐに変色するわけではありません。
ただやはり一週間もすれば変色と乾燥が進んでしまいます。
品質劣化が進む前に、食べ切ることが冷凍マグロを美味しくいただくコツと言えます。

特に変色が進む温度帯は−１０℃から０℃の間だそうです。
「温度上昇を出来るだけ避け、早めに食べ切ること」
これが、ご家庭で美味しくマグロを頂くコツです。