「赤身」その2

前回の続きで、今回はマグロの「赤身」その2 
をお話ししたいと思います。


皆さん食の好みはそれぞれでも、
「あれは美味かったな~!また食べたいな~」
という思い出(というか記憶)はお持ちだと思います。


ことマグロの「赤身」について申しますと、
私には二度ほど、忘れられない思い出が有ります。


一つ目は、清水のお寿司屋さんでいただいた
「天然南マグロの赤身」
二つ目は、以前運良くまとめて仕入れることが出来た
青森県大間産の「天然本マグロの赤身」です。


一つ目の方は、遠路はるばる福岡からお越しになった
お客様との会食に同席させていただいた時の事です。

ケースに並んだネタはどれも美味しそう。
最初に頂いたお刺身のマグロの赤身が美味だったので、「赤身」の握りをお願いしました。
口に入れた途端
「なんだこれ?」
この食感、なんとも言えない色、つや。

口の中にひろがる旨味と
シャリとの抜群のコンビネーション。
あまりに美味しくてつい
「おかわりおねがいします!」
「あっ、私も!」
と福岡のお客様も。

それからもう3回位おかわりしました。

そのお寿司屋さんでマグロの「赤身」と言えば
「天然南マグロ」の「赤身」のことを指します。
それもアフリカ大陸最南端のケープ沖等、最高の漁場のマグロです。

「良い漁場のマグロは、こんなに美味しいんだ!」
マグロ屋のはしくれとして、
「もっと勉強せにゃあかん!」と痛感した夜でした。


その日から、市場に通う度
セリの最初に必ず並ぶ
「天然南マグロ」や「天然本マグロ」も
分からないなりに、「下つけ」してみようと心に決めました。

今までは正直言って
「自分には縁遠い、高級なマグロ」
という思い込みで、一本一本の値段の差の事など
あまり考えていませんでした。


何故そんなセリ値になるのか?
何故1番と2番の魚のセリ値はこんなに違うのか?
そもそもの浜値(水揚げ時の価格、相場)はいくらだ?
日々勉強する事ばかりです。


皆さんも今度(回転しない)お寿司屋さんに行かれたら、
是非「赤身」を召し上がってみてください。

もちろんお店によっては
『本鮪」や「メバチマグロ」の赤身の場合もあります。
でもお寿司屋さんで食べる「赤身」は、とにかく格別です。
きっと忘れられない夜になりますよ!

二つ目は、次回お話ししますね!

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