日本近海で釣れた「天然」本鮪

写真は6月5日(土)の静岡市のスーパー「静鉄ストア」さんのチラシの一部です。


静鉄ストアさんには、多くのお店に「沼津魚がし鮨」さんのテイクアウトコーナーが有ります。

今回のチラシのテーマは「漬け」でしたので、精肉、鮮魚共にそれに沿ったメニュー提案がされていました。
テナント部門もそれに合わせたメニューをチラシ訴求されたという事なのでしょう。
ちょうど買い物に行くという妻に、ついでに購入をお願いしました。


帰宅するなり、
「現物を見たら、色も盛り付けも最悪!
398円でも絶対に買わない!」
とかなりご立腹です。
(あくまで、個人の感想ですので…)


確かに、税込864円は結構なお値段ですね。
いくら「大間」の本鮪と言えども、「ヅケ丼」となればどす黒い色になりますし。
はたまた鮮度の問題でそうせざるを得ないのか。
さすがの大間のマグロも、沼津魚がし鮨さんと言えども
名前だけでは厳しいという事でしょうか。


「大間」という産地ブランド(正確には漁港名)が一人歩きしているそんな現象だと思います。
年始の初セリで、毎年「今年は〇〇〇〇万円!」とメディアが煽っていますからね。


これが、前回お話しした
①日本近海で釣れた「天然」本鮪
というカテゴリになります。


日本近海は、世界でも有数の本鮪の漁場です。
年始の相場はバカ高いとしても、通常は脂の乗り具合等で、市場が正確に判断してくれます。
良いマグロは高いという当たり前の市場原理です。


その市場原理がうまく機能しない、
そんな状況に陥っているのが現在の「蓄養」まぐろのおかれている環境だと思います。


日本近海の蓄養本鮪については、出荷しても値段が伸びず、採算割れが続き、冷凍マグロ取り扱い最大手の東洋冷蔵でさえ、昨年事業から撤退しました。

最終的には、最も古くから完全養殖を目標に掲げた近大マグロ他数社しか残らないのではないでしょうか。


唯一そのマーケットにぴったりだったのが、「マグロの解体ショー」向けの出荷です。
よほどの事がない限り、予定通りに魚が届きますから。
(コロナ禍で、それさえしぼんでしまっています)


しかし、海外の蓄養は当分無くならないでしょう。
そこには、需要と供給のバランスが良くも悪くもしっかりと存在するからです。

次回は海外の蓄養についてお話ししたいと思います。

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