メバチマグロの「漁場」について

今日はメバチマグロの「漁場」についてお話したいと思います。



写真の冷凍メバチマグロは(№18 77kg)
6/14(月)のセリで最高値がついたものです。
尾の断面を良くご覧ください。

中央には赤く濃い色でかつ透明感の有る赤身、外側にはびっしりと脂が全体に「白っぽく」指しています。
脂の深さを表現するのによく「指一本分」「指二本分」と表現する方もいますが、この魚は真に「指二本分」位深い脂が全身に指していると思います。


もう一本は別の日の縮み赤身の魚です。
(№22 79kg)
こちらも色目は透明感もあってすっきりとした
綺麗な赤身です。よく見ると薄っすらと脂も指しています。

前述の最高値を付けた物よりは安いですが、上物のランクの魚です。(ちなみに落札価格は№18はキロ当たり2,000円以上しました。№22はその半値位です。
現在の下値はキロ当たり750円です。
同じ魚種でも、最大でこれくらいの価格差が出るのがメバチマグロの40kg上の最大の特徴です。)



そのどちらも漁獲された漁場は中部太平洋「西経南」(West South) WSと呼ばれるメバチマグロの一番人気のある漁場です。



何故「西経南」のメバチマグロが好まれるのか?


先ずはその「色目」です。
ちょい濃いめの深い赤で、何度も申しますが透明感の有る色合いが絶妙です。



次にその「身質」です。
よく料理人さんが「包丁にくっつく」と表現されますが、西経南のメバチマグロは身がもちもちと弾力があってとてもしなやか。歯ごたえも良く、お刺身にすると最高です。



さらに「脂=トロ」が絡む漁場だという事。
本日の最高値のものは確かに申し分ない「上脂物」ですが、脂絡みのマグロも多く釣れる漁場です。
トロの質も良く、お寿司屋さんでも使われる事が多いです。

特に東京市場(昔は築地、今は豊洲市場)は「西経南」が
大人気です。値段も高いです。

「このマグロ、産地どこ?」
「へーっ、西経南か!やっぱりなー、どうりでいいマグロだと思ったよ」
今日も「西経南」の魚はセリ場で大人気です。

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