写真の商品は弊社の定番の
メバチマグロ赤身の「定型・定貫」サク
バチサクE-Aです。
以下、商品の内容です。
3kg定貫 18サク入り(約170g位)
サクの寸法(長さ16cm幅5cm高さ2〜2.1cm)
使用している原魚は、メバチマグロの並品。
サイズは70kg以上のものです。
市場で一本一本吟味し、色目の明るく綺麗な魚だけで
作りました。
加工形態は「スジ無し」サクです。
背の分かれ身の一番強いスジ部分は外しています。
これで、形の整った色のきれいなお刺身が沢山出来ます。
この商品は、弊社の冷凍マグロ製品のラインナップの中でも最も古くから加工しているものです。
この規格自体は、社長と私が以前勤めていた水産会社の頃から有りました。
当時は、大阪の市場からセリ残りのマグロを引き取っていました。
昔から、関西は100kgを超えるような魚体の大きいメバチマグロが好まれます。
元来丸みを帯びたマグロを四角いサクに切る分けですから、大きけば大きいほど本製品のサクが沢山出来ます。
しかしセリ残りですから、色目等は選びようがありません。
メバチマグロの赤身のサクとは、たいていどこの会社も
このような「セリ残り」で作っていました。
ようはマグロの赤身サクとは、安かろう悪かろうという商品が多かったのです。
その後、社長と独立。
もう10数年以上も前の事になります。
弊社の設立当初は、ちょうど現在と同じように搬入減による相場高と重なりました。
思えば大変な時に船出をしたものです。
思うようにマグロを仕入れる事が出来ず、なかなか売上が伸びない日々が続きました。
同業他社の商品を仕入れて、それをそのまま販売していましたがどうしても薄利での販売となりがちでした。
丸のマグロを仕入れて、自分達で加工した商品を販売しなければなかなか利益が出ないことを痛感しました。
ロットでの相対仕入れもままならず、セリ場で一本づつ仕入れるしかないと毎朝市場に通うことになりました。
とりあえず買うのはこのサク用の原料だけです。
どうせ新しく自社商品を作るなら、他社の真似のできないものを作ろう。
そう考えて、まずは原魚を選定にこだわりました。
「デカくて、色の綺麗なマグロだけで作った赤身のサク」
言うのは簡単ですが、いざ実現させようとなるとこれが大変です。
だって、毎日数百本並ぶマグロの中でこの基準に見合うのはせいぜい数本のみ。
さらにセリですから、当然ライバルがいます。
高く値段を出せば買えますが、原価が上がってしまいます。
悪戦苦闘の毎日が続きます。
でもなんとか半月もすれば、加工する分1トン位を貯めることが出来ました。
魚が集まったら加工する。
月1〜2回の加工がやっとでした。
そうやって出来上がった赤身のサク。
おかげさまで、長らく弊社の定番のサクとして静岡市内の有名なホテルや旅館等、様々なお客様にご愛顧頂いております。
また嬉しいのが同業他社からも「ギフト用」としてお盆や正月にまとめてご注文頂いていることです。
もちろん弊社より規模も業歴も断然上の会社です。
その他のお取引もございますが、やはりその道のプロから選ばれるという事程光栄なことは有りません。
「色が良いから、ギフト用に使います」とのありがたいお言葉。
その後、様々な冷凍マグロ商品を製造して来ましたが、相場がどうなろうともこのサクは作り続けると思います。
永遠の定番というのはちょっとおこがましいですが、それに見合う商品作りを今後も心掛けていきます。