赤身が旨い

一月に入り、年末にネットショップや直売等でご購入頂いたお客様から
ありがたいお言葉を数々頂戴しております。
まずはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

マグロを販売している一業者として何よりも嬉しかったのが、
「赤身が美味しかった」という感想を多く頂いた事です。
マグロの赤身はどこでも手に入りますし、
回転寿司や外食チェーンでも定番の商品です。
そんな珍しくもなんともないマグロの「赤身」を
わざわざ「美味しい」と思って頂けるからには
よほどしっかりとした品質でなければなりません。

弊社は基本的に、市場のセリで冷凍マグロを一本買いしています。
市場でセリに掛けられるマグロは、実はその前の段階で
既に何度か選別されている事をご存じでしょうか?

延縄漁船が漁獲した冷凍マグロは「一船買い」や「入札」を経て
水揚げ地の水産会社(大手・中小含む)が仕入れます。
仕入れた冷凍マグロの中で、脂が乗り値段が出ると思われるものだけが
荷主により選別され市場に出荷、セリに掛けられます。
市場でセリにかけられるのは、主にメバチマグロの40kg以上のものです。
大バチ(バチ40上)と呼ばれます。
各漁場により色目が異なり、高緯度になるほど脂が乗り身も引き締まります。

つまり、弊社のマグロ製品は何度も選別を経たマグロの中で、
更に厳選されたものから加工されているというわけです。

①水揚げ時にバイヤーから脂の有無や品質のチェックを受ける
②市場に出荷する時に、荷主が選別する
③セリ場でオークションにかけられる
この最後の段階で、私が目を皿の様にしてより良い品質のマグロだけを
仕入れるべく毎朝勝負(とまではいきませんが)しています。

「赤身が美味しかった」と言われることで、その甲斐があったというものです。
隠れて嬉し涙しながら、新たな良いマグロとの出会いを求めて
今日も市場に向かいます。