一時は絶滅危惧種とまで言われた太平洋産クロマグロですが、
資源が回復している為2021年12月の国際会議では
体重30kg以上の大型魚について今年から漁獲枠を
15%増やすことが決まったそうです。
太平洋でクロマグロの資源が確実に増えているそうで、
環境保護の意識が強い米国でも「もっと漁獲していいのではないか」
との声すら出てきているそうです。
何はともあれ、成長したクロマグロを無理のない数量
漁獲していくのなら何の問題もないはずです。
流通量が増えることにより、価格も下がり庶民にも
手が届きやすくなる事はとても良い事だと思います。
太平洋クロマグロは基本的に生鮮で流通する為、
弊社の取り扱う冷凍マグロとは基本的にライバル関係にあります。
ただやはり漁業者が潤ってくれないと、明日の漁業は有りません。
現在の問題は、TAC(法的な漁獲可能量)の設定が
個別の漁業者に無くて、あくまで全体の数量での設定である点です。
漁業者全体で枠が決まっているのですから、早い者勝ちです。
よーいドン!でシーズン当初に各船一斉に漁獲に走るしかなく、
脂の乗った好シーズンが来た時にはもう枠が残っていない事態です。
明らかに根本から間違っていると思います。
個々の漁師別に漁獲枠を設け、個々の裁量に任せてみるべきです。
そうする事で漁獲時期がバラけて、早く枠が終わった漁師は
漁船を別の漁師に貸す事だって可能になります。
あとは一番の問題である「産卵に来たクロマグロを旋網漁で一網打尽にする」
この問題を解決せねば、絶対に資源量の大規模な復活はあり得ません。
行政からの大規模な規制を要望します。