今回の写真は、セリ場に並んだ冷凍メバチマグロ
「大バチ」です。
「大バチ」とは、４０kg以上のメバチマグロを指します。
メバチマグロは大きいものは100kg以上にもなります。
40kgを超えるものは5年は生息しており
成魚と言えるでしょう。
味や身質も成長して美味しくなるものです。
ちなみに寿命は10〜15年以上だそうです。

そこで写真のメバチマグロです。
真ん中のやけに大きいマグロ２本が共に約120kg、
手前の小さめのマグロ２本が4〜50kgになります。
比べて見るとどうですか？
まるで大人と子供のように大きさが違いますよね？
でもこのどちらも「大バチ」40kg上という、
同じサイズのカテゴリーになってしまうのです。

延縄漁で漁獲された冷凍メバチマグロは、
「一船買い」と呼ばれるまとめ買いや、
「各魚種・サイズ毎の入札」においても
「大バチ」＝40kg以上
というカテゴリーに分けられて値決めされます。
という事は写真のメバチ40上サイズは
「全て同じ仕入れ価格」という事になります。

同じ価格で仕入れたバチ40上が、
市場でのセリでは大きく差が付く事が有ります。
上質なものはキロ2,000円以上の値がつくことも。
スソ物は今の相場で言えば、キロ1,000円位です。
その差はほぼ倍！
これこそが「マグロの仕入れはギャンブル」
と言われる所以です。

「セリ場で儲けなんて出ないよ」とも耳にします。
これまでの経験値で、全体の平均値にすると
それほど利益は生まれないという事なのでしょう。
「大バチ」＝バチ40上の仕入れと販売は、
それほど難しくて振り幅の大きい商売だと言えます。

一本一本の価値を見極めて、値付けをする。
せり＝オークションで見事仕入れた暁には、
それを加工してまた値付けして販売する。
何とも複雑ですが、それでこそやりがいがあります。
最近は天職かしら？とすら思う事があります。
本当に仕事は商い＝飽きないですね！
また来週も頑張ろう！

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