メバチマグロの脂カワラ

静岡市場の冷凍マグロのセリ場で、
一番最初に仕入れたのは
赤身のメバチマグロです。
良質な赤身サクを作る為に、
①大きめ(歩留まりが良い)
②色の綺麗な(色目重視)
③身質が良い(並品の中で)
上記の目線で出来るだけ
良いマグロを仕入れるべく
毎朝悪戦苦闘してました。
私は新参者。
良いマグロは他の方も欲しい。
当然、思うようには
仕入れる事が出来ません。
それでもコツコツと一本、
また一本と仕入れ続け、
1〜2トン位まとめて加工。
そんな中で「脂物」にも
俄然興味が出て来ました。
「魅了された」というのが
正しいのかもしれません。
漁場毎、その個体毎に
本当に千差万別なんです。
ずっとセリ場に通って、
自分なりに下付けをして、
結果と付け合わせる毎日。
すると「これは安いなあ」
「良いマグロだけど…」
「これがこんな値段がするんだ!」
とか驚きと発見の日々でした。
ここからは商売上の秘密ですが、
社長と打ち合わせの上で
「バチの脂物買ってみるか!」
と仕入れがスタートしました。
ところが、ここで問題が発生。
一本一本品質の違う天然の脂物を、
規格化するのは本当に難しい。
メバチマグロは漁場と漁期によりますが、
魚体の表層部分に脂がのります。
表層部分(カワラ)=トロ
芯に近い部分(天パ)=上赤身
(上赤身とは、筋の少ない上質な赤身)
この二つのパーツに分けます。
トロの部分は「カワラ」のまま、
または「サク」に切って販売します。
上赤身の部分も「コロ」という
大きなかたまりのままで販売します。
(のちに板取の形態にも加工)
出来上がりの製品それぞれに
鮮度と脂の乗り、そして部位毎に
大きなでぶろく(個体差)が
生じるわけです。
そこで行ったのが二段階の選別です。
①原魚の段階で選別して仕入れ
②製品化(加工)の際に再度選別
この2つの工程を経ることで、
天然の脂物の製品をある程度
品質を均して製造する事が出来ます。
完全に均一な品質ではありませんが、
ある程度の範囲に収まるはずです。
尾部の選別だけでは、
中の方まではなかなか分かりません。
ましてやこんなにシミ・キズが多いとは…。
やっぱり天然物は難しい。
加工するたびにそう思います。

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