謎の番号

水曜日は市場がお休みの為、午前中からマグロの加工を行っています。
写真の番号が書かれた謎の札、なんの為だかお判りになりますか?

はい正解は、冷凍マグロの鮮度を数字で表わしたものなのです。

今回はメバチマグロの大型魚
70kg〜100kg位の「縮み脂」物を約2トン
「カワラ取り」加工を行いました。

日々市場で仕入れて来たなかでも、
「鮮度良し脂有り」という上物クラスのマグロです。
写真右側のコロ(ブロック)が
背節の頭部を外した次の部分で背の「肩」
真ん中のコロはその次の部分で背の「胴中」
となります。
表面に包丁でうっすらと皮の剥きと並行に線を引いているのが見えるでしょうか?
これはウチの社長が付けたもので、外側からだいたい5cmの幅です。
次の工程でカワラ状に電動のこぎりで切りやすいように目安として先に印をしているのです。
このカワラ取りという加工で、脂の有る「皮身」と赤身の「天パ」に分けることが出来るのです。

紙に書いた数字は、天パ(天身)部分の鮮度を表しています。
大きなサイズの冷凍マグロは特に尻尾の見本ではよく縮んでいても胴中のほうに行くと縮んでいない事があります。
やはり魚体が大きい分、芯まで凍りにくいのだと思われます。
あくまで出来上がり製品を均等にする為、縮みのマグロからもさらに選別していきます。
もちろん脂の乗りについても選別して分けていきます。(脂が薄いものは赤身とします)

延縄漁船で漁獲されたマグロは、一番傷みが早い「えらと腹わた」を直ぐに除去し、船の凍結庫で-50度以下にまで急速凍結されます。
その処理の速さや上手さが、即品質に繋がります。
問題点は、延縄は最高100km以上もの長さになる為、漁船から遠く離れた場所で餌に食いついたマグロは水揚げされるまでに時間が掛かってしまう事です。
これにより、鮮度の良し悪しがどうしても出てしまうのです。

様々な方法で、出来上がりの製品がなるべく均等なものになるように厳しく選別等を行う。
一本一本の品質が異なる天然物を扱うからこそ、大切な事だと思います。
弊社の冷凍マグロ加工へのこだわりの一つです。